【1913話】 堕肉の果て ~令和に奏でる創造の序曲(プレリュード)~
第三部 六章 リベルタドーレス ~解放者たち~
1913.和解とクリティカル
ペトラから発せられたオーラがギレスラを包み込み、見つめるグラムランドの目には見る見る修繕、もとい治療されて行くニーズヘッグの姿が映る。
『凄いな補助員…… ウチの魔獣の『治癒』とは比べ物にならん……』
思わず、そんな感じで洩らした声にペトラは自慢気な声音で返す。
『まあね、更に言えば今のは『範囲回復』、アンタのアルコールもついでに分解しておいたわ』
『うぉ、マジか……』
『安心しないでよね、ちょっと二日酔いが残ると思う、つらい様なら言ってちょうだい、良く効く強壮剤や美味しくて消化が良いオヤツとかあるからさっ』
『至れり尽くせりではないかっ! やるなぁ、魔術師……』
『しかしタダでは無いのだ、竜の鱗と交換で、なのだ』
『ギレスラお兄ちゃん♪』
『おおっ、もう回復するとはっ! アレ? ちょっと頭痛が……』
『良く効くアキザーキラーは竜の鱗一頭分、美味しいタンバキラーも今なら二つをオマケで付けられる、なのだ』
『ほう? ならばアキザーキラーとやらを貰おうかな』
『『毎度ありっ!』』
『ふふふ、コイツぅ~、ちゃっかりしておるなぁ~』
『えへへ♪』
『グハハハ♪』
『カハハハーッ!』
窮地を脱したギレスラも加わり和やかな笑いが溢れる。
如才なく強壮剤をも売り込みに成功し、しかも買い手はこの地の支配者、竜王様だ。
諍いが終焉しただけでなく、カムチャッカでの商売的にも素晴らしい端緒を開く事になった、慶事と呼んで差し支えあるまい。
交し合う笑顔と笑顔、巨大な竜王と彼の掌に乗る赤竜、黒猪も腕にヒッシッと抱き付きながら満足気な笑顔を揃える。
その時、
「こっの野郎ーっ! 弟と妹から手を放せーっ!」
グラムランドの対面、前庭の先の林から、勢い良く飛び出したのはレイブであった。
頭上に乗せたテューポーンと共に、一直線にグラムランドの鼻先への跳躍、恐らく『形態模写 グラスホッパー』辺りでも使っていると思われた。
突然の事に、両手が塞がっている竜王様は振り払うことも叶わないまま、
『ウ、ウオオォォーッ!』
バゴンッ!
『グウゥッ!』
ドォンッ! グラグラグラグラァッ!
鼻先の一番痛いであろう所に拳を受けて、低く唸りを上げた後、大きな地鳴りを響かせながらもんどり打って真後ろに倒れ込んでしまったのである。
サイズ感からは到底考えられない程のクリティカル、良いのが入ったにしても、レイブ、強すぎだろう。
お読みいただきありがとうございます。
感謝! 感激! 感動! です('v')
まだまだ文章、構成力共に拙い作品ですが、
皆様のご意見、お力をお借りすることでいつか上手に書けるようになりたいと願っています。
これからもよろしくお願い致します。
拙作に目を通して頂き誠にありがとうございました。
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