【2047話】 堕肉の果て ~令和に奏でる創造の序曲(プレリュード)~
第三部 六章 リベルタドーレス ~解放者たち~
2047.存在の絆は双方向
戦いがワンサイドゲームで安心したのか、カメムシのキトラがガトとペトラの方を向いて説明を始める。
『レベルにそぐわぬ力を発揮しているのじゃ、近くに主尊、奴等の神が居るんじゃろうて』
「あ、そうね!」
『神様が? それで強くなるの?』
神様入りだがイマイチ実感が無いペトラに今度はガトが説明を引き受ける。
「信仰が神に力を与えるのと同様に、信徒には崇める神の力が加えられるのよ、アタシなんか魔王から魔神に変わったでしょ? あの時に配下の皆も一気に格を上げたりしたんだから」
『へーそうなんだー』
おぉ、アイドル誕生のシーンだったよね、確かにそんな感じだったが、となると……
暢気に考えている間にカッパ(残骸)に顕著な変化が表れる、不気味方向に。
肉塊が勝手に動いて再生する化け物ぶりは相変わらずだがそこでは無い、そこの気持ち悪さはレイブも全く同じだからだ。
美醜や好悪の感情は主観によるが、カッパの著しさは見た目の悪化に集約されていた。
具体的には、復活した頭部の頭髪が散らばっていた、これが一番だろう。
は? いや、元々散らかしていたじゃん! 頭頂が…… その、カッパ禿? だし……
ああ、なるほど、アレね…… あんなもんはそれこそ、禿揃えている部類に入りますよ?
ええっ! あ、あれで?
ええ、もうピッチリ、決め決っめですね!
ま、マジ、か……
改めてお伝えしよう、復活したカッパの髪は散らばっていたのだ、全身に。
ぜ、全身っ?
そう、側頭部に残っていた僅かな生息域からは消え去って、広い全身中に適度に転居してしまったのです。
お、おう。
結果、頭部周辺はツルツルてかてかと輝き捲り、相対する様に痩せこけた全身を薄っすらと覆った自前のベールがとてもむさ苦しくて何だか臭って来そう、そんな素敵な姿に変化していたんですよ!
そうか…… つるっパゲの代償が全身の毛深さ、か…… うん、うん、そうか……
その形で更に両肘と両手首を曲げて内側によせ、不気味に微笑みながらレイブに向けて殺到する姿は狂気そのもの、まともに何か考えられるとはとても思えない、いと馬鹿っぽい。
声が聞こえないがあの素振り、揃って胸から上部に引き上げる感じは引き笑い? 的なヤツをやっているらしい、絶え間なく…… さぞやヒョウヒョウ言わしてるんだろう、流石カッパ、いや既に紛れも無く、ヒョウスベだ。
体躯もデカい、レイブ(百九十センチ)を軽く凌駕する禿集団、しかも笑い、なのである。
対するレイブは両腕を左右に上下に移動させながらご機嫌なスパスパダッシュを継続している、今にもキーンッ! とか、立ち止まってンチャッ! とか言い出しそうだ、つまり好調らしい、良かった。
ん? んんん? これはいかんっ!
た、大変失礼した…… 常に冷静で正確な観察を旨として来た私、観察者がとんでもない間違いをしでかしていた様だ…… 心より陳謝する。
先程観察中に申し上げたヒョウスベについてですが、頭頂部はつるっパゲ、その様にお伝えしましたが、今、改めて確りと切断されて転がる生首を観察し直した所、表層に疎らな産毛が生えている事が判明致しました、訂正しお詫びすると共に再び同様の間違いを繰り返さぬ様、確認作業の徹底をお約束致します…… のみならず、今後は更なる正確さを心掛けて参りますので、どうか変わらぬご愛顧をよろしくお願い申し上げます…… ありがとうございました。
お読みいただきありがとうございます。
感謝! 感激! 感動! です。
まだまだ文章、構成力共に拙い作品ですが、皆様のご意見、お力をお借りすることでいつか上手に書けるようになりたいと願っています。
これからもよろしくお願い致します。
拙作に目を通して頂き誠にありがとうございました。
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