【連載小説】堕肉の果て ~令和に奏でる創造の序曲(プレリュード)~
あらすじ・目次
第三部 六章
リベルタドーレス ~解放者たち~
1253.魔道具
部屋の中央付近に座り込もうとしたレイブは、ふと目に付いた結晶についてシュカーラに聞く。
「ん? これって随分古そうだけどモンスターの魔石じゃないのか?」
「ええ、そうですよ、仰る通り、この里が作られた頃から使っているモンスターの石だそうです」
『へー、モンスターの魔石がこんな風に光るなんて知らなかったわ! 野営とかに便利だわねぇー、ペトラカルチャーショックッ! よ』
感心一入のペトラであったが、続いたシュカーラの言葉は彼女の予想した物とは違っていたのである。
「魔石自体は燃料みたいな感じでしてね、光っているのは下に敷いてある金属板の方ですね」
「ほー、どれどれぇ、おっ、この金色の板かー、どうなってるんだこれ?」
光る魔石を覗き込んだレイブは不思議そうに呟きながら、魔石を持ち上げてその下にあった金属製の板を手に取り首を傾げている。
金色の板は、魔石を置くと光り出し、魔石を持ち上げれば消える、表面には何かの模様が描かれているのだが、描かれた内容はレイブには皆目見当が付かない図柄で構成されていたのである。
薄い金属の板を指で弾いてみたり、息を吹き付けたりしているレイブにシュカーラが言う。
「あの、古い物ですし、代わりも数少ないので丁寧に扱っていただけますか? 始祖やジロー様、ユイ様由来の貴重なアーティファクトなんですよ、すみませんね」
レイブのこめかみがピクった。
因みに貴重な金属板は団扇的に顔を扇がされたままだ。
「これってアーティファクトなのかっ! 俺たちこういうのも探しているんだよ! ほれ、ギレスラ、ペトラ、見てみろよ!」
貴重で大切なアーティファクトは赤龍に向けて放り投げられ、おぼつかない手付きで受け取ったギレスラは横から覗き込んだペトラと共に興味深そうに眺めている。
『ふーむ、こんなに薄い板が光るとはな、摩訶不思議だな』
『あれじゃないの? 里人が使う生活魔法の『照明』みたいな効果があるんじゃないかしら? ほら書いてある模様がレイブお兄ちゃんが作るアミュレットやタリスマンの柄に似てるんじゃない?』
『なるほどな、確かに似ているかもな、レイブ、もう一度ちゃんと見てみろ』
「どれどれ、投げてくれ」
ヒョイ! ババッ!
頷いたギレスラが金属板を放った瞬間、シュカーラが飛び出して両手でしっかりと抱き止めながら興奮気味の声を発する。
「大事で貴重で古くてって言いましたよねっ? 丁寧って意味知っていますか? ぞんざいとか粗雑じゃないですよ? 丁寧? ね、丁寧ですよ! 丁寧ぃっ!」
唇の無い口を膜だけの耳近くまで大きく開いて、二つに割れた舌を激しく動かす姿は中々の迫力だ。
レイブはシュカーラから視線を逸らして床を見つめたままで答える。
「わ、判ったよ…… 大切に扱うからちょっと見せてくれよー、なっ?」
「むうぅ~、では条件を守って下さいよ、良いですね? 約束できますか? 約束」
「も、勿論っ!」
お読みいただきありがとうございます。
感謝! 感激! 感動! です('v')
まだまだ文章、構成力共に拙い作品ですが、
皆様のご意見、お力をお借りすることでいつか上手に書けるようになりたいと願っています。
これからもよろしくお願い致します。
拙作に目を通して頂き誠にありがとうございました。
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