【連載小説】堕肉の果て ~令和に奏でる創造の序曲(プレリュード)~
あらすじ・目次
第三部 六章
リベルタドーレス ~解放者たち~
1455.瀕死の理由
怒れば良いのに、この期に及んでシドは笑顔で答えてくれる様だ…… もうコイツが観察の主役で良いじゃん。
「ああ、そうだよねー、相手は漆黒の魔王モラクスさっ、我が君、魔神王ルキフェルの戦闘力から産み出された純粋な戦士、攻撃特化で強襲の二つ名を持つ破格の悪魔だよ」
ん? モラクス、だって? それって、若しかしてぇ……
「うわあ、名前がもうね…… 周りが呼んでも嫌がるじゃん、普通? そんなオカシ気なヤツとはやりたくないわー」
『そいつも依り代を使っているのだろう? そんな狂った悪魔とシンクロするとかそっちも大概可笑しいヤツにきまっているのだ、気持ちが悪い』
『そうね、一気に出会いたくない人物一位に躍り出たわよね! ねぇシドさん、その頭の可笑しい魔王入りの気が狂った人物ってどこら辺にいるのか教えて頂戴よ! アタシ達がシドさんみたいに死んだら困るからぁ』
こんな事言う奴ら…… 普通なら絶対教えてやらないだろうに、神格が何枚も違うシド、アガリアレプトは答えてくれる、優し過ぎる。
「モラクス入りのニンゲンだったらハタンガの中心辺りから動かないからそこに行かなければ会わずに済むよー、私も『竜王の里』の抱えるジレンマを知っちゃって、どうにかしなければならないっ! そんな風に思い立たなければあんな場所には行かなかったからねー、大丈夫でしょー」
「え?」
「片目でさー、その癖馬鹿みたいに強いんだよねー」
『え、ええ、それって』
「あと眷属みたいな馬鹿デカイ紅竜も連れてるんだけどこいつが又凶悪な邪竜でさー」
『り、リーチだわ』
「背後に山みたいな巨大な肉の塊がねー、何かドンドコドンドコ唸っていて不気味だったんだよー」
「『『ビンゴッ!』』」
ビンゴだったみたいだ。
しかもこれから向かう目的地にもスリーマンセルの個人的な関わりにも滅茶苦茶ど真ん中だったみたい……
揃って受けた衝撃から、長兄でリーダー役のレイブがいち早く立ち直って言葉を発する。
「済みませんがシドさん、その不気味な肉と凶悪な赤い邪竜、それに馬鹿みたいに強いって言う片目なんですけどね…… 俺たち会わなければならないんです、けどねぇ……」
死に掛けなのに爽やか満点、好青年なままのアガリアレプト入りの青年、シド・リキードフォルムは首を傾げてこの問いに問いで返す。
「え? どうしてだい? 酷い化け物達なんだよ? やめなよ! 気持ち悪いんだよ?」
レイブの言葉が心の堰を切ったのか、今度はギレスラとぺトラが前のめりで言葉を発する。
『会わなければならないのだっ! 我にとっては、彼女だけが…… それに、ヴノ爺とバストロ…… まだまだ教えて貰わなければいけない事が…… グフゥ……』
『教えて貰う事、もそうだけど…… 会って色々話したい事、聞いて欲しい事が一杯あるんですっ! 最近レイブお兄ちゃんがいやらしいとか、ギレスラお兄ちゃんの口が変に臭いとか、他にも色々ぉ…… お兄ちゃん達はこんな感じでどうしようもないんですけど、せめてまともなアタシだけでも会う事は出来ないですかねっ?』
「えー? あんなの普通に話すとか無理だよぉ? そもそも何であんな化け物達に会たいのさっ!」
こんな感じで嫌らしく、どうしようもない方のお兄ちゃんがオズオズと告げる。
「親なんですよ、俺達の」
アガリアレプト入りのシド君は青く光る目を瞬かせながら答える。
「あ、あーそーゆー」
お読みいただきありがとうございます。
感謝! 感激! 感動! です('v')
まだまだ文章、構成力共に拙い作品ですが、
皆様のご意見、お力をお借りすることでいつか上手に書けるようになりたいと願っています。
これからもよろしくお願い致します。
拙作に目を通して頂き誠にありがとうございました。
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