【連載小説】堕肉の果て ~令和に奏でる創造の序曲(プレリュード)~
あらすじ・目次
第三部 六章
リベルタドーレス ~解放者たち~
1247.亜神
形の良い眉毛に唾を塗り塗りしながら怪訝な表情、はっきり言えば疑いの眼を向けているレイブに対してミロンの余裕な声音は変化していない。
「ええ結界ですよ、但し邪悪を身に帯びた者は入ったら最後、その魔力を浄化されてしまうんですよ♪ 出るときには有るべき姿に戻されているって寸法なんです」
「浄化だって? それに有るべき姿?」
聞き様によっては不穏な意味にも取れる、なんとも怪しい言い回しである。
「ええ、ユイ様のスキルで、本来有るべき姿に戻して頂けるんです」
ミロンと交互に答えているブロルも、自分達の受け答えに一切の疑問を持ってはいない様である。
それ所か、どこか恍惚とした表情を浮かべて遠くを見ている様な顔つき…… これは、若しかして例のヤツではぁ……
私、観察者が感じた不安を他所に、彼等に相対している最中のレイブは言葉を続ける。
「具体的には判らないけど、まあ、一度経験すれば良いよな…… でもめちゃくちゃ年寄り、グフングフン、随分と長生きなんだなぁジローとユイって魔獣の二匹はぁ」
「二柱ですよ、柱」
「それと様付けて下さいね、次からは!」
「お、おう…… 柱に様ね…… りょ、了解」
「それと亜神であるジロー様とユイ様はお年を召したりしませんよ? 残念ながら既にお隠れになられましたが、我々獣人にとっては永遠にお若いままなのです」
ああやっぱり…… これは紛う事なき狂信者独特の物言いだよ……
ミロンとブロルはワイルドな見た目に反してやけにキラキラした円らな瞳をレイブに向けている。
まるで、素晴らしい体験をアナタも如何? そんな事を考えていそうな視線から逃れるように、レイブは話題を少しだけ巻き戻してみる。
「あー、お隠れって亡くなったって事だよなー、じゃあ今はスキルはどうしてるんだ? 只の気休めとか信じる者には結界も浄化も存在するとか、あの、そんな感じのフワッとしたヤツなのか?」
この問いに猫と犬、いや虎のミロンと狼のブロルは揃って指を組み空を仰いでいる、完璧だな。
目尻に薄っすらと涙を浮かべた狂信虎は答える。
「偉大なるジロー様ユイ様はお隠れになる前、数え切れない数の魔獣達にご自身のスキルをお写し下されたのです! そして、自分達の後継として、特に魔力量に秀でている魔獣の内、結界術と回復術の両方を行使できる魔獣を選んでその任に着くようお言葉を残されたのです! 代々の『森王』、そう呼ばれる魔獣が選ばれし者! 今は当代の『森王』、ダソス・ダロス様がその役目を引き継いでおられるのですよ!」
お読みいただきありがとうございます。
感謝! 感激! 感動! です('v')
まだまだ文章、構成力共に拙い作品ですが、
皆様のご意見、お力をお借りすることでいつか上手に書けるようになりたいと願っています。
これからもよろしくお願い致します。
拙作に目を通して頂き誠にありがとうございました。
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