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【1980話】 堕肉の果て ~令和に奏でる創造の序曲(プレリュード)~

第三部 六章 リベルタドーレス ~解放者たち~

1980.極論 其の壱

 兎角、人に限らず生命は知覚出来つつ己が至る事が不可能な環境に思いを致し、憧れをいだくものだろう。
 広大な海、水中で産まれ生を終える生き物は、弱肉強食の荒波に揉まれ続ける日々の中、しかしたら夢想しているのかも知れない、あの大地の上に、あの大空に、深く暗い土中に、逃げ果せる事が出来たなら…… と。

 小さな体で藪に潜む弱き哺乳類であっても思いを馳せるだろう、もっと大きく力強い体躯に産まれていさえすれば、この身に鋭い牙や爪、屈強な膂力りょりょくが備わってくれていればぁっ、こんな蹂躙に曝される事も無なかったものをぉ、と。

 人間だとて同じだろう、そりゃそうだ、数え切れない程存在する生き物の中の一種族、ヒトとはそれ以上でも以下でもない、弱く儚く只強くなりたいと願っただけの劣等種に過ぎないのだから。
 無論、人間だけでは無く、この世界に生きとし生ける全ての生ある物は、脆弱で虚ろ、限られた生の中で求め続け、足掻き続け、常に惨めな現状より華やかなりし未来を夢に見、その願いを叶える為に邁進を惜しまない、そうして来たのだから。

 ヒトが大空、飛翔に夢を見たのも同じ理由だろう…… 残念ながら空は空で思う程甘い世界では無いのだが。
 皆さんの時代では航空機や気球、人間大砲に逆バンジーなんて呼ばれる飛翔手段があった筈だ。
 ヒトは大空までその生存域にしたのである、一旦は、マイルも貯まるし。
 空だけでは無い、深い海底や極地、更には宇宙空間にまで行動可能な場所に加えたのである。

 頑丈な鉄の箱や強力な原動機を駆使した人間の努力や信念、いや執念か、それは確かに物凄い、間違いなく偉業だろう。
 水中では溺れるし空からは落ちる、宇宙空間では窒息するし凍るし目が潰れたりして飲み物も食料も入手不可能だし、地下では埋まる、だがしかし人間は未踏の地を目指すのだ。
 キャンプ場で飲み物に飛び込んで死んでたりや焚き火に特攻して燃え尽きる小虫とも酷似している、レベチの勇気、又は無謀、若しくは極端に鈍感なのか、いづれかだろう。

 兎に角、未踏の地、ってか種として不向きな場所に果敢なフロンティア精神で挑んだ結果、当初に夢見た楽園所か生存にすら汲々とし続けている始末、判り易く目的が手段に取って代わられている例では無かろうか?



お読みいただきありがとうございます。
感謝! 感激! 感動! です。
まだまだ文章、構成力共に拙い作品ですが、皆様のご意見、お力をお借りすることでいつか上手に書けるようになりたいと願っています。
これからもよろしくお願い致します。
拙作に目を通して頂き誠にありがとうございました。


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