【連載小説】堕肉の果て ~令和に奏でる創造の序曲(プレリュード)~
あらすじ・目次
第三部 六章
リベルタドーレス ~解放者たち~
1738.謎のアレ
息子が許されたっぽい空気を察した親父、ハミルカルのジル・ド・レが発言だ。
「でバアル様、どう致しますか?」
「何がだよ?」
「大きな力を持った方の残滓の一つ…… 当然気が付いておいでですよね?」
「えっ! あ、あー、も、勿論だよぉ! アレだよね? アレ」
「はい、アレは一体…… どういった事なのでしょうか?」
大きな残滓にハミルカルは何かを気付き、当然だがバアルもとっくに知っていたらしい。
腹心の質問に間違いがあっては無らない、そんな風に慎重を期したのかバアルは改めて魔力の残滓に真剣な表情を向けている、なんて丁寧な魔神だろう、頭が下がるな、見習おう。
バアルは思う。
――――確かに二つ、桁違いに大きな魔力の残滓があるけど…… さっぱり判らん! 仕方無い、ここは上手い事誤魔化すしかあるまい、立場上イモ引く訳にもいかないしね!
「えーおっほん! ハミル、ジル・ド・レ、お前はアレの意味をどう思うんだい?」
「むー、そーですねー、いやー、難しいですねー、うーん」
何とかアレのヒントを見出そうと一計を案じたバアルだが、こんな時に限ってやけに口が重いハミルカルにイラっとしながら言葉を続ける。
「ハミ、ジル・ド・レ! そー言う時に頭の中で悶々と考え続けても答えなんか出ないんだよ? よしんば何かしらの結論に辿り着けた場合でもさ、独りよがりの勘違いに囚われる事が殆どなのさ! どうだろう、一足飛びにアレの意味を読み解くよりもさ、まず、今判明している事柄から整理整頓してみるってのは? 勿論、自分の耳で確認する為にも丁寧に声に出してだよ? 大きくはっきりと言ってごらんよ!」
上手い、かどうかは兎も角、自分の望みには確実に沿っている発注を済ませたバアルは大満足、素直に頷きを返すハミルカルの発声を待っている。
ハミルカルはおずおずとした顔でボソリと洩らす。
「いや、ですがアレを何と表現した物か……」
イラッ!
――――アレはアレだろ! 何だよ表現ってっ? んなユルっとした抽象的な事じゃなくて固有名詞で言えよっ!
「アレってアレですよね? 魔神王ルキフェル様の魔力の事なんですよね?」
「っ!」
――――に、兄様の? どれ…… うあぁっ、この慈愛と暖かみの中に凛とした誇り高さと気品、桁違いの知性と確固たる自信が混在する感じはぁ、マジのガチで兄様の魔力じゃないかぁっ! くっ、何故気が付かなかったのだっ! あれか? 兄様にしてはやけに魔力が小さかったからだろうか? む、無念の極みっ! ……いやしかし、この段階で理解出来た事は僥倖、それに違いないぞ! 幸いコイツ等にはまだばれていないからな! 妾の面子だけは保たれた訳だ♪
お読みいただきありがとうございます。
感謝! 感激! 感動! です('v')
まだまだ文章、構成力共に拙い作品ですが、
皆様のご意見、お力をお借りすることでいつか上手に書けるようになりたいと願っています。
これからもよろしくお願い致します。
拙作に目を通して頂き誠にありがとうございました。
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