【連載小説】堕肉の果て ~令和に奏でる創造の序曲(プレリュード)~
あらすじ・目次
第三部 六章
リベルタドーレス ~解放者たち~
1282.事情通
小さな体で大きな嘆きを披露したテューポーンは、すぐさま本来の冷静さを取り戻して言葉を続ける。
『それになレイブ殿! 如何に模倣したスキルとは言え、依り代として存在を共有した者の効果がこれほど低い事は通常ありえん、大方ユイとジローとやらを騙った偽者が残したスキル、つまる所紛い物の類としか思えませぬぞ』
「そうなの?」
レイブの言葉にシュカーラも思わずと言った風情である。
「ば、馬鹿な…… 『再生雨』が偽物? そ、そんな……」
途切れた言葉と驚いた表情、それにワナワナと震え続けている様子からはガチの衝撃を受けているようだ。
何と無く傷付いていると言うか、信じていた物が崩れ去っていった感じの危うさを感じてしまうヘビ面に、遠慮の欠片も無いプチポーンの言葉は続く。
「そんなも何も他にもあるぞ? この森全体に掛かっている『結界』だったか? これもパズスの技とは比べ物にもならん! こいつの効果は精々弱いモンスターに忌避感を感じさせる程度だろうて…… 魔力はもちろん強力な魔物の侵入となればとても止められた物じゃない! これも出来損ない、偽物だぞ」
「え、う、嘘だ……」
「嘘なものか! その証に、ほれ、見るが良いヘビ面! 『召還』! 『暴れ蚯蚓』よ!」
ゾワッ!
プチポーンのドレッドヘアがウネウネとしたサンドワームへと姿を変え、呼応する様に周囲の土中から只ならぬ魔力の奔流が溢れ出して来る。
同時に地面の奥底から地鳴りの如き音が響き渡り、それだけで何か尋常ではない巨大なモノが蠢いている事が感じられた。
名前から推察するに乱暴なミミズなんだろうな、そんな風に考えてお出ましを待っていたスリーマンセル、殊更楽しそうにしていたレイブだったが、不意に怪訝な顔を浮かべて呟きを漏らす。
「あれ? 出て来ないよテューポーンさん」
声を掛けられたプチポーンは胸元から言葉を返す、何故か苦しそうな声音だ。
「れ、レイブ殿、申し訳ない…… 限界です、また暫らくの間お別れジジジ、ジ? ジジーッ!」
ポンッ! サァーッ!
何と言う事であろう!
小柄とは言え復活したテューポーンはアスタロトの焼き直しみたいに元のバッタに戻ってしまい、同時に土中の不穏な気配もどこかへ消え去ってしまったではないか!
せめて別れの言葉だけでも最後まで言わせてあげたかった……
そんな風に惻隠した私の思いを嘲笑う様に、その場にこれまでで一番大きな声、最早怒号と表現できる爆音が響いたのである。
『ブフォオォーっ! どこのどいつじゃあぁー! このわしのシマに手ぇ出すたぁ、覚悟は出来てるんじゃろうなぁー、舐めとったら踏み潰すぞゴラアァァッ!』
うん、こいつもでかそうだ、声が降り頻る雨の上から聞こえてくるし、かなり激オコ状態だ。
お読みいただきありがとうございます。
感謝! 感激! 感動! です('v')
まだまだ文章、構成力共に拙い作品ですが、
皆様のご意見、お力をお借りすることでいつか上手に書けるようになりたいと願っています。
これからもよろしくお願い致します。
拙作に目を通して頂き誠にありがとうございました。
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