【1933話】 堕肉の果て ~令和に奏でる創造の序曲(プレリュード)~
第三部 六章 リベルタドーレス ~解放者たち~
1933.黒竜アペプ
なるほど、そう言やクルン=ウラフの森王もナッキの後継、現ぺトラのアリスが選定して任命してたよな、つまりユーラシア大陸の北側ではそーゆー仕組み、一種の帝国みたいになっている訳だな。
待てよ…… って事はグラムランドが言ったハタンガ出兵の理由、信仰と忠誠の一方、忠誠心はナッキ、又はその後継に向けられている、となる訳だ。
アリスだったペトラが爆発した後、あの地の獣王はキャス・パリーグが務めている、つまりレオニードの嫁でパダンパの母ちゃんである。
パリーグ母ちゃんがハタンガを攻める様に言うだろうか? VS地球で? ふむ、考えられないな…… 少なくとも出発時、レイブ達の身を案じていた素振りからは微塵もそんな気配は無かった筈である。
だとしたら一体?
兎に角、話している最中に何かを思い出した風のヴァミスはその場から走り出していた。
何やら焦っているらしい昔馴染みの背に声を掛けたのはレオニードだ。
『おいヴァミスっ! 一体どうしたっ? どこに行くんだよっ?』
『お花摘みっすか?』
馬鹿な息子は黙っていれば良いのに……
ヴァミスは振り向かず、駆けたままで答える。
『う、裏口! あのミロブロとやらがこっちに来たんじゃ無防備じゃないかっ! 早く戻って役目を全うしないとぉっ!』
なるほど、本当に結構ビッとしたじゃないか…… まあ、見ず知らずに門番を頼んだ過去が異常っちゃあ異常なのだが。
忙しさ猛アピール中の背中にレイブの大声が響く。
「ちょっと、まだ聞きたい事がぁっ、 あぁっ! ま、待てってぇっ!」
今度は首だけを後ろ向きにして答えるヴァミス。
『急いでいるんだよっ! 用なら後にっ! 若しくは裏口まで来て聞いてくれよっ! うあっ!』
バンッ! ゴロゴロゴロ!
何かにぶつかり盛大に転がされるヴァミス、レイブの言葉はいわんこっちゃ無い感丸出しだった。
「おいおい、ちゃんと前を見て走れよぉ! 今、言おうと思っていたんだよ? 前に大きな黒岩があるぞ、ってぇー! 本当だよ?」
確かに、後ろを振り向いていた前方不注意のヴァミスの進行方向には巨大な黒い巨岩が! でも…… あったか? こんな馬鹿デカイ岩……
転がった後、小刻みに震え大岩を見上げて固まるヴァミス。
大岩から声が降りる。
『裏門を空にして何をしておるんじゃヴァミス…… それに、この騒ぎは一体?』
ヴァミスは震えた声で返す。
『ア、アペプ様っ!』
…………大岩は諸悪の根源っぽかったアペプ、チャーム使いの黒竜だったらしい。
てか、コイツ、アイツじゃん。
お読みいただきありがとうございます。
感謝! 感激! 感動! です。
まだまだ文章、構成力共に拙い作品ですが、皆様のご意見、お力をお借りすることでいつか上手に書けるようになりたいと願っています。
これからもよろしくお願い致します。
拙作に目を通して頂き誠にありがとうございました。
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