【連載小説】堕肉の果て ~令和に奏でる創造の序曲(プレリュード)~
あらすじ・目次
第三部 六章
リベルタドーレス ~解放者たち~
1277.レイブの復活
レイブは驚きで固まってしまったが無理も無い話だ。
一度溶岩状に分離したスラグを元の黒曜石に戻すなんて真似は容易とは言い難い。
高温を発する工業機械も使わずに一体どの様にして流れ出したガラス質を再び合体させる事が出来るのだろうか?
令和の時代なら人工的に黒曜石を作ることが出来ただろうが、この時代に於いてそんな技術は絶えて久しいのだ。
唯一可能かもしれない火力を持った竜はつい先程まで失神して夢の中にいた訳だし…… 不思議だ。
先端技術が失われたこの時代で考えられる可能性と言えば一つだけだろう。
私同様に不思議な出来事に考え込んでいたレイブは暫らくしてから呟きを漏らす。
「スキル、か……」
この僅かな間に歩み寄ってきたペトラが笑顔で返す。
『それしか考えられないわよね、それよりも持って来たわよ、はい♪』
「ん? 何だ、これ?」
ペトラが手渡してきたのは先程まで室内で試行錯誤に使用していた二つの魔石であった。
ここまで戻る間に充填していたのか、二つとも真紅の魔力がフルチャージされているようだ。
首を傾げながら取り敢えず両手で受け取ったレイブにペトラは言う。
『何って魔石よ! レイブお兄ちゃんの為に持って来たのよ、早く魔力を吸収しなさいよ♪ 空にするのって落ち着くんでしょ?』
レイブは怪訝な表情を一層深くしながらペトラに答えるが、少し怒りに似た不愉快さも滲ませている。
「は? 何でわざわざ俺が吸収するんだよ? 吸う事だったらお前やギレスラだって出来るじゃないか!」
『えっ!』
「え、じゃねーよ! あれか? 俺がまだ充填の方を上手く出来ないからとか? そんな感じの嫌味で言ってんのか? 冗談じゃねーよ、喧嘩売ってんのか、ペトラぁ?」
『ええ? ええええっ!』
あれ程執着していた魔石の魔力吸収に興味ゼロ、だと?
まさかレイブも精神的混濁の闇から解放されたとか?
しかしギレスラと違い特別痛い思いもした訳でもないのに一体、何故なのだろう?
『ははは、レイブも疲れているのだろう、何しろ何度も吸って貰ったからな、どれ、ペトラ貸してみろ、我が吸ってやるとしよう』
『え、お、お兄ちゃん達、治ったの?』
「おお、ギレスラだったら治ったみたいだぞ! 当たり所だろ?」
『レイブが横暴でセルフィッシュなのはいつもの事ではないか?』
『よ、良かった~! 実の所アタシ不安だったのよ~! あのままだったらどうしようって! だって頭のおかしくなったお兄ちゃん達と旅が続けられると思わなかったから~! 気持ち悪くもあったし……』
中々に辛辣な言葉だが確かに気持ちが悪かったかもしれない。
お読みいただきありがとうございます。
感謝! 感激! 感動! です('v')
まだまだ文章、構成力共に拙い作品ですが、
皆様のご意見、お力をお借りすることでいつか上手に書けるようになりたいと願っています。
これからもよろしくお願い致します。
拙作に目を通して頂き誠にありがとうございました。
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