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【連載小説】堕肉の果て ~令和に奏でる創造の序曲(プレリュード)~

あらすじ・目次 


第三部 六章

リベルタドーレス ~解放者たち~

1778.ノスタルジック


 遥か悠久の時に受け継がれ続けた仕組みのせいか、それとも旅立ちの未来へ遺産を送り続ける責務を感じてか、しかしたら不確定な先行きに対する漠たる不安からかは定かでは無いが、生き物、とりわけ知性が高い種は過去に特別な感情を抱く場合が多い。

 反省や悔恨、尊崇やロマン、時に憎しみや憧憬しょうけいまで伴って古き時代を顧みるのは人間だけでは無い様だ。
 ギレスラが不満を露骨に表した理由、それは竜王の里のドラゴン達が自分達の本拠に名付けた名称のせいである。

 本拠地のフヴェルゲルミルは伝説に伝わるニーズヘッグの住処、それに彼等が保有地に付けたナーストレンドはこちらもニーズヘッグ専用の宴の場だと伝えられているのだ。
 恐らくドラゴン達も過去の有名な場所に憧れでもしたのだろう…… 判らなくも無い。
 ギレスラが微妙な感情を抱くのも良く理解できる。

 例えるならば、アナタの友人が犬を飼う事にしたとしよう、もしもその名前にアナタの苗字、○○の犬と付けられたらどんな気分がするだろうか? しかもアナタは犬を飼っていない状態だとすれば……
は? なんで?
 そんな感じになるのでは無いだろうか?
 自分が住んだ事はおろか、行った覚えすら無い場所を自分の家とか呼ばれてしまったのだ。

 ……うん? そーすると例が適切では無かった気がするな……
 アナタの友人が飼い犬に付けた名前が、○○(←アナタの苗字ね)の母親とか○○の運命の相手とかだった、うん、こっちのがしっくりくるね、じゃあコレで♪
 ギレスラの複雑な気持ちが伝われば良いのだが、如何だろうか?

 さて、なんちゃらパークかほにゃららリゾートっぽい扱いを受けているパラトゥンカ、前述の通りラドン温泉郷な訳だが生命力の集積地としては結構ヤバイ。
 理由は既に述べたまんま、地球の命は増える一方、誕生以来、過多の道をまっしぐらだからである。

 この星、地球では幾度と無く数多の命が溢れかえり、又、何度も絶滅の危機を迎えて来たのである。
 大量絶滅、太古から始まり、原生代に増え過ぎた酸素が嫌気けんき性の原核生物を滅ぼすと、巨大大陸のゴンドワナはウロウロしながらスーパーブルームを浮き上がらせて灼熱マグマで熱し捲り、一転寒かったり苦しかったりしてカンブリアへ。
 海に活路を見出した命はオルドビスの氷河で凍て付き、デボンの熱波は海面上昇と無酸素事変で追い詰めた。

 ペルム期に入れば海面の急下降、昔はここも海だったんだよね、そんな暢気のんきな呟きの元ネタは全生物の九割以上にトドメを刺す。
 三畳紀には次々と襲い掛かる隕石、ティターン神族が息も吐かせず、化け物天国のジュラ紀を経て、仕上げに白亜紀の巨大隕石襲来、つまりアスタロトのディープインパクト、主役クラスの登場である。

 どの回も、生命はもう駄目、すわ絶滅かっ! そんな滅びの危機に直面させられてきたのだ。
 無論、一杯死んだ、もう死屍累々所じゃなく死屍延々、見渡す限りの死の世界である。



お読みいただきありがとうございます。
感謝! 感激! 感動! です('v')
まだまだ文章、構成力共に拙い作品ですが、
皆様のご意見、お力をお借りすることでいつか上手に書けるようになりたいと願っています。
これからもよろしくお願い致します。
拙作に目を通して頂き誠にありがとうございました。
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