【連載小説】堕肉の果て ~令和に奏でる創造の序曲(プレリュード)~
あらすじ・目次
第三部 六章
リベルタドーレス ~解放者たち~
1304.金属器
自分達の異常さを微塵も理解していない幼馴染達に対して、何と声を重ねるべきか、ガトが思いを巡らしていると足元近くから別の声が先んじて届けられる。
『ジジジッ!』
「ん? テューポーンさんか、どうしたんだ?」
声の出所はレイブの背後、ついさっき浄化された神殿の中央辺り、ダソス・ダロスの巨体が横たわっていた中心付近であった。
振り返ったレイブの目には、元気良くホッピングを繰り返しているグラスホッパー、つまりバッタの姿が映る。
「何はしゃいでるんだよ?」
『何か見つけたみたいだぞ、ほれ、足元! 光ってるじゃないか!』
視力に優れたギレスラの言葉を聞いて、地面に視線を落としたレイブとガト、なるほど、テューポーンの近くに何箇所か光を放っている場所がある。
顔を見合わせた三者は、それぞれ歩調を合わせて近付くと、どうやら光源は三箇所に分かれているらしい事が判った。
誰が言うでもなく三箇所に別れた面々は、各自、別個の光の元を覗き込んだのである。
「金属の板だわ、まだ魔力が内包されてるみたいよ?」
『グガッ、こっちも金属の板だな? 魔方陣が施されていて迎賓館で見た灯りの金属板とそっくりだ、が、でかいなこれは…… レイブ、そっちも同じか?』
「………………」
「『ん?』」
ガトとギレスラの呼び掛けに答えないレイブは、自分の目の前の地面を見つめたまま固まっているらしい。
その挙動を不審に思ったガトはレイブの背後から近付いて、覗き込んでいる物体を見て声にする。
「あら? こっちは小さいわね! 丸いし」
『どれどれ? あっ! こ、これはっ!』
やや遅れて、ガトの横から覗き込んだギレスラには、レイブの足元に転がっている小さな金属片に見覚えがあり捲っていたのである。
続けた声はこうである。
『レイブっ! これ、例の最長老とグフトマ太師匠がくれたコインとそっくりじゃないかぁ! 良かったな、これで又伸びたじゃないかぁー、確か一つで三十日だったよな? 伸びた伸びた、余命が伸びたぁーっ! グガァーっ!』
「あ、あぅ…………」
「何? コイン? これって一体何なのよ?」
無邪気な喜びの声を上げたギレスラにガトも興味を持ったらしい。
固まったままのレイブに代わってギレスラがここまでのあらましを話したのである。
『小人の隠し穴』で死んだ筈の太師匠に出会った事から始まり、長生きだった最長老の死、緑のモンスターニンゲンであるゴブリン達との接触、バッタのせいで『小人の隠し穴』が崩壊した話に至り、最後は不注意なレイブがコインを受け取ったせいで、自分とペトラまで呪いに掛かる羽目になり、時限性の儚い命にさせられてしまった件についての恨み節で締め括ったのだ。
お読みいただきありがとうございます。
感謝! 感激! 感動! です('v')
まだまだ文章、構成力共に拙い作品ですが、
皆様のご意見、お力をお借りすることでいつか上手に書けるようになりたいと願っています。
これからもよろしくお願い致します。
拙作に目を通して頂き誠にありがとうございました。
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