【連載小説】堕肉の果て ~令和に奏でる創造の序曲(プレリュード)~
あらすじ・目次
第三部 六章
リベルタドーレス ~解放者たち~
1289.悪の巣窟
ギレスラの惻隠の言葉を聞いたガトは、何かを思い出しているのか両手を頬に当てて考え込んでいるようだ。
その拍子に両の胸が寄せられる事になり、レイブの視線は盛り上がった谷間にロックされる事となる。
『食事とかは大丈夫だったの? 草とか変な物ばかり食べさせられたりしなかった?』
ペトラも心配そうに声を掛けるが、私の記憶が正しければそのメニューはコイツ等の昨晩の晩餐だった筈だが?
ガトはますます考えに耽り、頬に手を当てたまま背筋を伸ばして天を仰いでいる。
レイブのロックは凝視モードに変わった。
血走った眼は、この一瞬を脳裏に焼き付けようと真剣そのものな情熱を映している様だ。
「う~ん? 辛かった事とかは無いかな~、食べ物も美味しかったし昔の時代のおもしろい物? 漫画とか、ミュージッククリップとかね、魔界から持って来てくれたのよね~」
ほ、ほおー。
中々充実した成長期を過ごしていたみたいじゃないか、そう言えば魔界には何でもある説が過去の観察で散見されていた気がするしな。
自分には望むべくも無い幸せそうな生活を聞いたペトラは質問を重ねる。
『そうなのね、でもそんな居心地良さそうな住処を離れた理由があるんでしょ? バイト、だっけか? 今はここで何かして働いているんでしょう?』
この言葉にガトは目を開き前のめりになって答える。
「それよ! アタシはずっと悪魔達と暮らしていたかったのよね、楽だし! だけどタロースのやつがうるさくてねー! 『大人になったのなら世界を知らなければいけない』なんて言っちゃってさー! まあ、追い出されちゃったって訳なのよー!」
『た、タロース? って金属の巨人のか?』
「そうそう! 知ってんのね竜君、アイツ堅物なのよー、見たまんまだけど♪」
小洒落た事言うじゃないか。
落語家みたいな話は別としても、昨日出会った金属の巨人、タロースがガトにとっては家族的な存在だった事実に、ペトラとギレスラは大きく口を開けたままで面食らってしまっている。
その反応にキョトンとした表情を浮かべたガトは別の理由で固まったままのレイブに声を掛ける。
「ねえ、この子達どうしたんだろ? …………ねえ、今、胸見てた?」
「はっ! ななななな、何が? むむむむ、胸? むむ、胸ってナニ?」
「今見てたじゃん、アタシのおっぱい! アンタってスケベになったの? レ~イ~ブ~」
うん、女性って見てるの判るって言うじゃない、昔から。
ズバリ、的確な指摘を受けたレイブは得意の話術、詐術で煙に巻こうと試みる、頑張れ。
「ば、ば、馬鹿言っちゃーいかんよガト! 俺は只、チュニックが薄めだから寒くないのかな~って思っていただけに過ぎんのだよ~! あれ? ああ、あれか? 胸って若しかして腹の上で首の下辺りの部位の事だっけか? 確かそうだよな? で、おっぱいってのは一体何の事かな? ここら辺だろうか?」
「えー、わざとらしくなーい?」
どうやらガトには見抜かれているらしい、が、言い始めた手前引っ込みが付かなくなったレイブは一所懸命に自分のくるぶしを撫で回している…… 彼的にはそこをおっぱいと特定したのだろう。
お読みいただきありがとうございます。
感謝! 感激! 感動! です('v')
まだまだ文章、構成力共に拙い作品ですが、
皆様のご意見、お力をお借りすることでいつか上手に書けるようになりたいと願っています。
これからもよろしくお願い致します。
拙作に目を通して頂き誠にありがとうございました。
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