【2164話】 堕肉の果て ~令和に奏でる創造の序曲(プレリュード)~
第三部 六章 リベルタドーレス ~解放者たち~
2164.僕の母さんなんだっ!
『え、じゃあ誰なんです? アレ一応渡り合ってるみたいなんすけど?』
『えっ! アレは? ぎ、ギレスラお兄ちゃんっ?』
『ゴニョゴニョゴニョ、なのだ』
『あーなるほどっ! えっへん、愚かで無知で蒙昧なアンタ達にこのペトラ様が教えてあげるわね、あれは――――』
「あっーっ! アレ、ズィナミ学院長っ! それに後ろで火や氷を撃ち出しているのってシエル先生じゃないのっ!」
『それに茶色の閃光? が着地する場所に落とし穴掘ってるのってカゲトさんとクロトさん、横でぶっ倒れているのもエンペラ先生だよぉー!』
『ぐっ……』
『そうなんすねっ! じゃああの茶色を追い掛けてる真紅の光、あれもラマスちゃんやカタボラ君の知り合いっすかぁー?』
「ん? ああ、アレは多分大獅子の化け物よね? ねっ、カタボラ?」
『うんっ! 間違いなくキャス・パリーグ副学院長だよっ!』
「ねっ、アレ醜いのよ、凶暴だし」
『あれが…… おふくろ……』
「は? 何?」
パダンパは息を飲み込んで言葉を続ける。
『アレが俺の、いやっ、あのライオンが僕の母さんなんだっ!』
「えっ? ええっ! あの、醜いとか凶暴だとか心無い声もあるにはあるけど…… ラマスは大好きな先生なのよっ! き、綺麗だもんっ! ねっ!」
レイブに比べるとスキル『口八丁』のレベルがまだまだの様だ、主に発動時間が掛かり過ぎている、クールタイムとかかな?
知ったかぶりが判明したペトラは何も無かったかの如く基本的な疑問を口にする。
『何で学院長達まで居るのよ…… 何? 猫も杓子もウラジオストク? 流行ってんの、ココ?』
確かに…… 何だ、大人気アーティストの解散公演でもあるまいに?
この疑問にはラマスが答える。
「呼ばれたんじゃない? ウチのエバンガも猿型茄子に呼ばれたって言ってたのよ」
猿? ああ、サルガタナスか…… なるほど、確かにムスペルの手下に集まれとか何とか絆通信を送っていたな!
『そっか、そういや皆アスタさんの家族ばっかりだったものね、上長の命令には無条件で服従あるのみ、か…… 隷属されている限り自由意志すら持てないなんて、最早生きてるとは言えないんじゃない? 世知辛さしか感じないわね、やんぬるかなの極みだわ』
まあそう言えばそうなんだろうがね。
『む、ではカタボラもその悪魔に命令されて駆け付けたのかっ? 自分の意思で無いのなら可哀想なのだっ!』
エバンガは?
『大丈夫だよ、僕はエバンガや皆みたいに洗脳されてアイデンティティを崩壊させたりしていないから安心して』
『そうかっ、なら安心したのだっ!』
『でも何か変な感じとかあったらすぐ言うのよ? アンタに何かあったら大変だからね?』
『うん♪』
エバンガ、は……
一見して血も涙も流れていなさそうな大型トラックは再びウォッシャー液に濡れていたが、そのタイミングで叫ばれた声のお蔭で私、観察者以外は気が付いてもいないのである、つくづく……
お読みいただきありがとうございます。
感謝! 感激! 感動! です。
まだまだ文章、構成力共に拙い作品ですが、皆様のご意見、お力をお借りすることでいつか上手に書けるようになりたいと願っています。
これからもよろしくお願い致します。
拙作に目を通して頂き誠にありがとうございました。
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