【連載小説】堕肉の果て ~令和に奏でる創造の序曲(プレリュード)~
あらすじ・目次
第三部 六章
リベルタドーレス ~解放者たち~
1761.ツンドラ
改めてこの場所について説明しておこう。
オーディエンスの皆さんの時代で言う所のロシア、カムチャッカ地方のカメンスコエが現在スリーマンセルがいる場所に当たる。
カメンスコエと言ってもソビエト連邦時代の指導者、ブレジネス書記長の出身地の事では無い、あっちはモスクワの南で結構ひらけている、こっちはド田舎だ。
地方名でお判りかとは思うがカムチャッカ半島の北側、喉元に当たる小さな集落、その跡地である。
横を流れているのはペンジナ川、極東では珍しい大河である。
これより北や東となるとチュクチ自治管区、レッドリスト入りの動植物が闊歩する北半球最後の大自然エリア、アラスカのお向かいさんと表現すれば判り易いかも知れない。
しかし、皆さんの時代とは違い、今日この辺りにはイヌイットもエスキモーもいないし、純朴なシベリアビッグホーンも可愛らしいホッキョクグマなどとっくに食い尽くされている…… 竜とその子分の魔獣達の美味しいご飯になったのだ、命に感謝である。
再三にわたって言及して来た通り、竜王の里は不毛の地である。
つまりこのペンジナの流れを越えた先こそがその本拠だろうと思われた。
慎重で用心深く、時に臆病にすら見えるパダンパが、念を入れて偵察に出掛けたのも理解できる、私には。
私、観察者と違い、物事の表面しか見られない可哀想な野生児軍団、スリーマンセルには単なる時間の無駄遣いに感じられてしまうのだろう、泣ける位哀れだ、どうか頑張って生き抜いて欲しい。
不意に巨岩の上で辺りを見回していたペトラが声を発する。
『あっ、戻って来たわよ! ん~? 顔とかに木の枝とか付けてるみたいだけど…… まさかカモフラージュのつもりじゃっ! あの子、本当に馬っ鹿よね…… こっから見てもデカイ体や鬣が丸判りだわ…… 寧ろ目立ってるし』
「ああ、砂利ばっかりの川原だからな、まあアイツなりに頑張っているんだろ」
『グガ、若しかしたらハグレのトレントに喰われ掛けたのかも知れんのだ、グァハハッ』
「かもな♪ 何にしろ無事に帰ってきて良かったぜ、心配しなくてもやっぱアイツ結構強いんだよ、言ったろ?」
スリーマンセルが言いたい様に言葉を交わしている間に、キャス・パダンパは土手を飛び越え、三者の待つ岩の裏側へと姿を現した。
お読みいただきありがとうございます。
感謝! 感激! 感動! です('v')
まだまだ文章、構成力共に拙い作品ですが、
皆様のご意見、お力をお借りすることでいつか上手に書けるようになりたいと願っています。
これからもよろしくお願い致します。
拙作に目を通して頂き誠にありがとうございました。
Copyright(C)2019-KEY-STU
いいなと思ったら応援しよう!
励みになります (*๓´╰╯`๓)♡