【2275】 堕肉の果て ~令和に奏でる創造の序曲(プレリュード)~
第三部 六章 リベルタドーレス ~解放者たち~
2275.オレゴンからの来訪者
こうしてスキルがコピー出来る事を知った善悪は動いた。
具体的には『叡智を結集チーム』の名前を改め、『呪いのコイン製作委員会』へと昇華させたのである。
更に境内で出店している面々に同じ砂金に触れさせ、かき氷や冷しパイン、ラムネを担当しているメンバーにはサルガタナスをコピー元にした事で光熱費をほぼ無料にまで下げてしまったのだ。
そして当然の様に訪れた解約の日、基本料金すら勿体無いとあらゆるインフラを自前で賄い出したのである。
水道や照明、火力や冷凍はそもそも入手していた生活魔法でなんとでもなる、問題は夫婦揃って重度依存症まで拗らせていたネットの維持、これであった。
端末自体はラマシュトゥのスキルでどうとでもなる、強靱治癒ならば古く壊れたガラケーとかが一瞬で最新のタブレットやノートPCに、使い切った乾電池がモバイルバッテリーに変わる事もあるのだ。
充電作業は雷撃系のスキルを持った悪魔が、直流と交流、電圧や電流の適正化は、そもそも人間に教えたバアルや配下達が持っていた、無論、ここでも呪いのコインが大活躍したのは言うまでも無い。
賢明なオーディエンスの諸兄、及び英明な諸姉ならばお気付きだろう、端末と電気だけでイけんのかぁ? 確かにそうだ、回線の契約からプロパイダ登録、アカウント取得とかも必要だろう、普通ならば、である。
お忘れだろうか? この幸福寺の一味にはあの彼、アンドロマリウスもいる事実を……
そう、かつて大阪で千里の天神さんと呼ばれた彼だ、こいつは盗みの悪魔、なのである。
クラッキング能力にだけ長けた悪魔はいとも簡単に広大なネットへの侵入を成し遂げた。
ノンストレスでサクサク、快適なITライフは徐々に幸福寺のメンバーから常識を奪い取っていく。
もっとコアな奴、一般人が見れない情報も見たいでござるよ…… そうよね、判るわん……
こんな夫婦の嘆きに溢れる呟きを聞き逃す程、アンドロマリウスは能無しでは無かった。
しかし…… 一般人が見れない? そんな情報には当然ながら国家や大企業の威信を賭けた異常な位高い壁、ファイアーウォールが立ち塞がっていたのである。
隙をついて盗み出す、それならば誰にも負けない、そんな自負を抱いていたアンドロマリウスもこの壁には頭を抱えざるを得なかった、何故なら彼のスタイルはあくまでもスマートかつクールでアーバンでどこかハードボイルド、つまり原作よりはアニメ版に近いルッパーンを理想とした義賊属性が強かったからなのだ。
力任せとか原作よりじゃないかっ!
そう思っていた彼の前に朗報が届けられた。
和尚とご内儀の友達がオレゴンから来ているらしい。
友達ってゆーより便利な道具扱い、来訪元もユタ州のが正解だったが朗報は朗報だ。
お読みいただきありがとうございます。
感謝! 感激! 感動! です。
まだまだ文章、構成力共に拙い作品ですが、皆様のご意見、お力をお借りすることでいつか上手に書けるようになりたいと願っています。
これからもよろしくお願い致します。
拙作に目を通して頂き誠にありがとうございました。
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