【連載小説】堕肉の果て ~令和に奏でる創造の序曲(プレリュード)~
あらすじ・目次
第三部 六章
リベルタドーレス ~解放者たち~
1720.緊急手術
「神の母よ? 一体どうしたのですか? 我が妻? ですよね? 何と言っているのです?」
あまりにも小さな呟きは人の耳には届かなかったらしい。
サタナキアは答える。
「穢ね」
「は? ケガレ、ですか? 誰が? 何故?」
「誰ってアンタの奥さんよ! 臭くて辛くて惨めで堕ち掛けてるのね! このままじゃ汚濁と穢れに塗れて誰もが忌むべき邪神に変わってしまうわね」
「ええーっ! そんなの嫌ですよーっ!」
大概嫌だろうが確り主張する事も大切だからな、うん。
サタナキアは見た目通り慈愛に満ち溢れた口調で返す。
「ご安心なさいヨハン、そうさせない為にアタシが丁寧に丹念にねんごろに揉んで、いいえ、揉みしだいてあげるのですからね」
「おおぉっ、感謝しますっ、神の母よっ!」
「エッヘン♪」
やはり揉むらしい。
サタナキアのやる気に周囲も慌しく準備を始める。
「では急いで洗ってまいりますニャン」
「待ちなさい! 時は一刻を争うのよ、もうそんな悠長な事をしている暇は無いわ!」
「え、で、でもチュー」
サタナキアはどこかで見た名医っぽい感じで即答だ。
「ええ、このまま処置、施術を開始するわ」
「っ! シーン」
散々封印先や中身について指摘していたにも拘らず、躊躇なく両手を伸ばすサタナキア。
実の所、存在として破格の極致に到達している悪魔にとって、宝石や芸術品なんかと排泄物や汚物全般、もっと言えば美女や美男子とキモオタデブや腐れ切って臭い捲った残飯に然程の差異も感じないのである。
皆同じ、素敵な宇宙船、地球のクルー、乗組員仲間なのである。
そもそも排泄物みたいな物は、用足し前の体に実装されているのだから、論理的には全ての人間は常に一部分の構成を糞尿や汗、目くそ鼻くそ耳くそ抜け毛、痰や垢なんかに頼っているのが本質なのだ。
つまり笑顔が素敵なあの人も、それらの不潔と称される物質の生みの親、創造主に他なら無い訳。
我々位、達観し超越し捲った倫理観や死生観に辿り着いた存在にとっては、皆さんがアイドルの握手会で有難がって握る手も、道端に転がっているワンちゃんの落し物も、本質的には全く同じ、そうなのである。
と言う事でサタナキアにとっても尿瓶が使用済みだろうが内容物入りだろうが、一切、モーマンタイだったのである。
「ほれフンフンフン♪ ギュッギュッギュッ! ん? アレ? アレレ? いっ、痛ぁっいぃーっ!」
あれ? 問題発生かな? っかしーな。
「どうされたんですっ? 神の母っ!」
「…………触った途端に指が溶けちゃったわ」
「な、なんとっ!」
むむっ、人間の排泄物にそんな力が? 摩訶不思議だ。
お読みいただきありがとうございます。
感謝! 感激! 感動! です('v')
まだまだ文章、構成力共に拙い作品ですが、
皆様のご意見、お力をお借りすることでいつか上手に書けるようになりたいと願っています。
これからもよろしくお願い致します。
拙作に目を通して頂き誠にありがとうございました。
Copyright(C)2019-KEY-STU
いいなと思ったら応援しよう!
励みになります (*๓´╰╯`๓)♡