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【連載小説】堕肉の果て ~令和に奏でる創造の序曲(プレリュード)~

あらすじ・目次 


第三部 六章

リベルタドーレス ~解放者たち~

1139.それぞれの旅


 一方のラマスはどんな感じでこの絆通信を受け取っているのだろうか?
 ええっと、ラマス、か…… うん、この髪留めで良いな、さて、観察の視点を移すとしよう。

「大丈夫ですかラマス姉さん、又レイブ師匠からのメッセージですよね? 何か有ったんです?」

 茶色の髪をフワリと風になびかせながら、横に並んで荷馬車を押していた少女が聞く、シンディだ。
 ラマスは答えるが、その顔にははっきりとした苦笑いが浮かんでいる。

「あ、うん、いつもの食べた物の報告と大仰な言い回しの挨拶、それと今の気分とか思い付きっぽいヤツ…… だね…… 毎日同じ感じで新鮮味は皆無だけどね、まあ何も無いのが安心なんだけどさ」

「ああ、確かにそれはそうですけどぉ…… あれですよね、いっその事何か有った時だけ連絡してもらうように決めて置いたら良かったですよね? それって結構気が散る感じですもんね?」

 ラマスは笑顔を深くしたがその表情には少なく無い諦めが見て取れる。

「うん、だけど今更伝えようが無いからさ、仕方ないよ、それにね」

「それに?」

「最近なんだけどね、意識して音量を下げたり消したり出来るようになったんだ♪ だから、今日の絆通信も食事のメニューあたりからはミュートしちゃってるから大丈夫だよ! 心配しないでね」

「あ、そうなんですね~、便利ですね~」

「えへへ♪」

 どうやら順調に『存在の絆』の習熟度は上がっているらしい、良かった。
 良かったが、この日の報告に限って言えば後半、と言うか追伸部分にメインがあった気がするのだが…… まあ、心配しても仕方が無いことだろう、何しろ観察は一方通行なのだから。

 見た所、夜を徹しての移動、その真っ最中らしい。
 学院全体の転居、それもモンスターが跋扈ばっこする中での事である…… レイブの報告が多少ぞんざいな扱いであっても当然と言えば当然だ…… あの文章だしな、切迫感のたぐいが感じられないし……

 実際、この日真夜中まで移動を続けたラマスたちとは対照的に、レイブ達スリーマンセルは日が落ちると同時にさっさと惰眠を貪るのであった。

 翌朝も最低限の仮眠後、朝日が昇るのも待たず食事もそこそこに出発した学院一行に対して、揃って目やにで汚れた目をしばたたかせたスリーマンセルは、半分寝たまま干し肉を齧りつつ来客を迎えたのである。

『おはようございます皆さん、出発の準備は如何ですか?』

 そう声を掛けてきたのは昨日の報告でレイブが言及していたラタトスクの群れのリーダー、灰色リスのパイロだ。
 後ろには数十匹のラタトスクが並んでいるが良く見ればリスだけでなく、ジリスやモモンガ、ムササビにマーモット、無論ネズミの仲間たちも揃っている、所謂いわゆる混成チームの様である。

 大きさは揃って小型犬位であるが、この時代の犬の体躯は大きい、つまりラタトスク達の大きさは皆さんの時代の愛玩犬のそれ、そう思って頂けば良いだろう。



お読みいただきありがとうございます。
感謝! 感激! 感動! です('v')
まだまだ文章、構成力共に拙い作品ですが、
皆様のご意見、お力をお借りすることでいつか上手に書けるようになりたいと願っています。
これからもよろしくお願い致します。
拙作に目を通して頂き誠にありがとうございました。

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