【2288】 堕肉の果て ~令和に奏でる創造の序曲(プレリュード)~
第三部 六章 リベルタドーレス ~解放者たち~
2288.四面楚歌
『ペジオよ、我を通すのもいい加減にしなければ……』
「はぁ? 何で僕がっ! ダダ坊、そのセリフはあの馬鹿女共に言えよっ!」
『むぅ……』
『ペジオ、今回はお前に非があるぞ? 先程の御伽噺しではっきりしたじゃないか! 今向かうべきは『光と影の岩窟』、そこで復活したマシンを確認するのが一番だろう? 判るよな?』
「お前は黙っていろよエンペラの癖にっ! 僕はクルン=ウラフでナガチカの死の真相、そいつを探したいんだからなっ!」
「アンタ独りで行けば良いんじゃね? なくない?」
「猿だな、お前はっ! 危ないだろっ! 猿っ!」
「手下がいるじゃんね?」
「本官達は全体の望みに従いますよ」
「俺達はリーダーについて行きますっ! なぁっ?」
「「「「「「「「「おうさっ! ちゃっきりっ!」」」」」」」」」
「え? 私ですか? うーんまあ良いんですがね…… 縦綱であるレイブ師匠の許可があれば、ですけど」
「そうよっ! レイブが目を覚ます前に決めるとかどーゆーつもりよっ! ウサギの癖にっ!」
「ダーリンが起きるのを待ちなさいよっ! ウサギっ!」
「ちっ! お前等はどうなんだっ!」
「我々はレイブ様にお任せしますよ」 ササッー × 多
「その通りですわっ!」 ニャァ × 多
「縦綱ですものね♪」 チュー × 多
「だっふんだっ!」 だっふんだ × 多
「ちっきしょうっ! だっふんだの使い所が違うだろっ!」
レイブは開いた目を静かに閉じた、今起きても碌な事にならないと確信したからだ、だが……
「あら? レイブ師匠が目を覚ましたみたいですわよっ!」
大鹿エバンガの馬鹿が目聡く見つけやがった、依然、寝ている振りを続けるレイブ。
「え? ううん、まだ寝ているみたいよ?」
「重症だったからぁ……」
ガトとラマスの言葉を打ち消す声はカタボラの物だ。
『脳波はベータ波、シナプスの動きも活発だから起きてるよ! 多分、狸寝入りだと思うけど?』
どういったスキルかは判らないがカタボラの分析は周囲の反応を劇的に変える。
「え、何? レイブ起きてるの?」
「ダーリン…… 最低……」
何も無かった様に体を起こすレイブ、往生際をわきまえた堂々たる態度だ。
「ふわぁ~ぁ、どうやら良く寝ちまったみたいだなぁ~」
見事に弁明付きの寝覚めを演出している。
「何だ、今起きた所だったのね」
「そうなのね、ラマスったらてっきり」
『波長の安定具合から考えると少し前から目覚めて――――』
「どうしたんだ? 何か揉めてるみたいじゃないか?」
尚も、誰も幸せにはなれない理屈を続けようとするカタボラを無視して先を促すとは…… 流石、スキル口八丁の使い手だけの事はある、凄味すら感じる手練れっぷりだ。
お読みいただきありがとうございます。
感謝! 感激! 感動! です。
まだまだ文章、構成力共に拙い作品ですが、皆様のご意見、お力をお借りすることでいつか上手に書けるようになりたいと願っています。
これからもよろしくお願い致します。
拙作に目を通して頂き誠にありがとうございました。
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