【1914話】 堕肉の果て ~令和に奏でる創造の序曲(プレリュード)~
第三部 六章 リベルタドーレス ~解放者たち~
1914.バッタとオケラと思春期
反動を殺しながら二、三度バク宙をして着地したレイブは言う。
「やったぜ! テューポーンさんの形態模写から上半身だけの形態変化、モールクリケットの合わせ技で威力マシマシ! 思った以上の効果じゃん、コレっ!」
なるほど、バッタの脚力にモールクリケット、所謂、オケラの腕力を加えてみたと…… 創意工夫の結果だったらしいな……
昏倒のタイミングで腕を離れたペトラは空に放り出され、回復直後の病み上がりギレスラが必死の形相で掴んで飛んだ、ってか、落下の速度を落とした事で、何とか無事に兄の目の前に着地する事が出来たらしい、ほっ。
『レイブお兄ちゃ、ううん! アンタっ! 何してくれてんのよっ!』
「え、アンタ? って俺の事? ま、まさか……」
『ジージジー?』
初めてのアンタ呼び、レイブは心中で考える。
――――ぺ、ペトラがグレた? ここまであんなに素直で優しい子だったのに…… はっ! アレか? 反抗期とか思春期、かな? まあペトラも十二歳、そろそろ多感な時期なのかもしれないな…… しかし、これからどう接すれば良いんだ? 全く判らんっ…… 戻ってからガトにでも相談するか…… 取り敢えずっ!
「なあペトラ、個室とか欲しいんじゃないのか?」
『個室? 野営が殆どなのに? ねえ、本当におかしくなっちゃった訳?』
「あー良いんだ、欲しくなったらいつでも言えよ? お兄ちゃん達で考えるからな、なっ? だよなギレスラ?」
『は? そんな事よりどうする気なのだ、コレ…… 下手をすれば外交問題になるのでは?』
『下手しなくても十分大問題よ! どうすんのっ? 責任取れるのっ?』
素直で優しいペトラはもうどこにもいない、ショックを受けるレイブはおどおどした声でよろよろ返す。
「お、俺はお前等がピンチだったからさぁ…… ほら判るだろ? 俺だよ? レイブお兄ちゃんだよ? 良く見てっ!」
誰? とか一言も言われていない筈だが? 何だこの打たれ弱さ…… 相互依存の弊害かな?
スリーマンセルがごちゃごちゃやっている間に周囲が騒ぎ始める、見物客達、つまりグラムランドの部下、有力なドラゴン達である。
『え、今アイツ、殴った、よな?』
『竜王様…… あれ死んだんじゃないか?』
『宣戦布告……』
『さては大道芸人になりすました西の刺客かっ!』
『おいっ! 逃がすなよっ!』
『生かして帰すなっ!』
『『『『『グガァーッ!』』』』』
色めき立ったドラゴンの決断は早く、そして一触即発をすっ飛ばして一気に戦闘へと舵を切った。
まあ常識的に考えても自分の所の大将、竜王様が突然ぶん殴られたのだ、黙っている様では王国民とは呼べないだろう。
お読みいただきありがとうございます。
感謝! 感激! 感動! です('v')
まだまだ文章、構成力共に拙い作品ですが、
皆様のご意見、お力をお借りすることでいつか上手に書けるようになりたいと願っています。
これからもよろしくお願い致します。
拙作に目を通して頂き誠にありがとうございました。
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