【連載小説】堕肉の果て ~令和に奏でる創造の序曲(プレリュード)~
あらすじ・目次
第三部 六章
リベルタドーレス ~解放者たち~
1648.偶然の一致
そして、カリオペという傑物の血と肉を自らの血肉とした八人の若者は更なる、いや、極端な進化を遂げる事となった。
そもそも強靱だった肉体は金属質の光沢と頑強さを手に入れ、あらゆる外的刺激をものともしない強かさまで手に入れる事が出来たのだ。
若者達は既に何も恐れる事無い格別な戦士として生まれ変わった。
後は仲間であるゲタイの為に、愛と勇気だけを友達に頑張って行ける事だろう、うん。
一方、親しさから捕食を戸惑っていたイートゥルとローザリアの二人は、カリオペの内部、脳的な部分を食べる羽目になった後、プルプルとした震えを押さえられないでいた。
お腹いっぱいでギトっているサンドラがゲップをした後で二人に聞く。
「ねえイートゥル、ローザリア姉さん、大丈夫? アタシは今を生きる事で熱い心が燃えまくっているんだけどさぁ! だからアタシは行くわよ! 微笑みと共にね!」
どこかで聞いたかと錯覚してしまう言葉を掛けられた姉、ローザリアは暫らくしてから答える、その頬には一筋の涙が光っていた。
「時はあまりにも早く過ぎ去り、天を飾る星の光すら消えてしまうだろう…… 人とはなんと儚く悲しい存在なのであろうか……」
ちょっと賢明さを窺い知れる発言に、これまでアボーンと呆けていたイートゥルが返す。
「ローザリア…… 確かにそうかも知れない、いや儚くも悲しい、それが真実なのだろう…… だからこそ、サンドラが言う通り、我々は行くんだ! いいや、行かなければならない! そう、どこまでも…… だっ!」
「イーチ、あ、アンタ……」
ローザリアの声に答える事無く、イートゥルはスックと立ち上がって告げる、雄々しさに溢れる良く通った声であった。
「皆! 新たな力を得て嬉しかろう! 生きる喜びをその身に感じている事だろう! 今ならばどんな敵が相手でも負けぬ自信が沸き上がっている事だろう! 違うかっ?」
「う、うん! そうよ!」
「「「「「応っ!」」」」」
「まあね、そうだわ」
イートゥルはそこで自分以外の七人をゆっくり見回してから、自分の胸に手を重ねて瞑目し、やがて静かに言葉の先を続ける。
「皆、自分の胸に聞いてみろ…… 俺には兄が懇願する声が聞こえる気がするんだ…… 小さく弱く、しかし確かな意思と熱を感じるその声はこう告げている……」
「…………」
「「「「「っ!」」」」」
「うーん? ねえイーチ、何て?」
イーチはクワっと音がしそうな勢いで刮眼すると空を見上げながら一気に叫ぶ。
「夢を忘れるなと! 涙を流すのはまだまだ早いと! 何が我々にとっての幸せなのか? 何を持って喜びとするのか? 判らないままで終わる? そんなのは嫌だ、まっぴらゴメンだ! と……」
「「「「「「「おおっ!」」」」」」」
イートゥルは一際大きな声で言う。
「だから飛ぶんだ、どこまでも! たとえ胸の傷が痛んだとしても止まってはならない! 友を救えっ! わが血族! ダーチャーのうからよっ! 敵を蹂躙せよっ!」
「「「「「「「応っ!」」」」」」」
スック! ダダダーッ!
こうして時代に限定されない勇気と正義の言葉に勢い付けられた七人の戦士は、憎むべき侵略者を迎え撃つべくそれぞれ戦場へと散って行った。
お読みいただきありがとうございます。
感謝! 感激! 感動! です('v')
まだまだ文章、構成力共に拙い作品ですが、
皆様のご意見、お力をお借りすることでいつか上手に書けるようになりたいと願っています。
これからもよろしくお願い致します。
拙作に目を通して頂き誠にありがとうございました。
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