【連載小説】堕肉の果て ~令和に奏でる創造の序曲(プレリュード)~
あらすじ・目次
第三部 六章
リベルタドーレス ~解放者たち~
1284.偉大、だそす・だろす①
口々に森王の勇姿を褒めたてる声を聞き、レイブは心中で考えを巡らせる。
――――て、天を衝く? だと? てっきりヴノ爺と同じ位かと思っていたのにこいつは更にデカイのかも知れないな、場合によっては謝って許してもらう事も考えておこう…… それに、俺には影も形も見えないが獣人達って目がもの凄く良いんだな、あんまり馬鹿にしたものでもないかも知れん、ギレスラには見えてるのかな?
スリーマンセルで一番五感に秀でているのは、無論ドラゴンであるギレスラだ。
チラリと横の弟に目をやると、長い首を真っ直ぐ上に伸ばして真上を凝視しているではないか。
――――えっ! す、垂直方向っ? そこまでデカイのかよっ?
内心でビビリ捲りながら反対の隣に立っているぺトラに視線を移すと、こちらは瞑目したまま鼻だけをひくつかせている姿が目に映る。
パッと見何かを諦めて覚悟を決めたような諦観的な印象を受ける。
レイブは強く握りこんでいた拳をそっと緩めて静かに手の指を組んだ。
更に極力愛想が良く見えるように、ヘラっとした余所行きの笑顔を浮かべる事にもしたようである。
そのまま少し腰を屈めて首を前方に突き出し、視線はギレスラに倣って真上に向けたのだ。
――――まずは挨拶だよな、ファーストインプレッションは大切だからな!
完全に風下に立つ事を決めたレイブの耳に、ペトラの静かな呟きが届く。
『来たわよ』
「おっ!」
つい先程考えた通り第一印象で好感を得るべく、ヘラヘラ笑顔に真っ直ぐで実直そうな目つきを加えたレイブはこれまでより角度を上げて、ほぼ真上に顔を向けたのである。
必死に目を凝らし、笑顔を維持したままで器用に目を細めてみたり眉間に皺を寄せたりしながら、なんとかその姿を捉えようとはしたものの、一向に巨大で偉大らしいダソス・ダロスの勇姿を見つけることが出来ないレイブ。
徐々に焦りが募る中、周囲の獣人たちの喝采の声は更にテンションを上げ捲り、泣きそうな気持ちになるのを何とか堪えていると、目の前から割りと高めの女性的な声が直接耳に届いたのである。
「ぶふー、わしがだそす・だろすさまじゃぞー! さっさといねいっ! ふみつぶすぞー! ぶぅ~、ぶっぶ~っ!」
迫力も貫禄も一切感じられない声の出所に合わせて、ゆっくりと顔を下げたレイブとギレスラにペトラの声が聞こえる。
『ニンゲンの娘だわ、ラマス? ううん、レイブお兄ちゃん位かな?』
お読みいただきありがとうございます。
感謝! 感激! 感動! です('v')
まだまだ文章、構成力共に拙い作品ですが、
皆様のご意見、お力をお借りすることでいつか上手に書けるようになりたいと願っています。
これからもよろしくお願い致します。
拙作に目を通して頂き誠にありがとうございました。
Copyright(C)2019-KEY-STU
いいなと思ったら応援しよう!
励みになります (*๓´╰╯`๓)♡