【2277】 堕肉の果て ~令和に奏でる創造の序曲(プレリュード)~
第三部 六章 リベルタドーレス ~解放者たち~
2277.光影の矜持
暫らくすると呪いのコイン製作委員会に残ったのは光影只一人、この段階で呪いのコイン係りさん位にまで落ちぶれてしまっていたという。
因みにアンドロマリウスは広大なネットにダイブして世界中でクラッキング&ハッキングを繰り返し、程無くしてこの世から重要な基幹システムは根絶される事となる。
AIは嘘だけを伝え各地の原発は軒並みメルトダウン、ミサイルは無作為に発射や自爆を繰り返し、振り込みはなされずトクリュウも暮らしに窮したし国際的なロマンスメッセージはある日突然届かなくなった、世界中が未曾有の混乱に見舞われる中、光影独りが意地に、グフン、懸念を持ち続けていたのである。
彼は憂いていた。
――――違うっ! 皆が安易な手段に現をぬかしている場合じゃないぞっ! 確かに現状は悪魔達の依り代システムに頼る事が手っ取り早い、そう思えるだろう…… だがしかしっ、彼等の協力が一体いつまで続くと言えるのだっ! ほんの少し前まで不倶戴天の敵、だったんだぞ? とても信じ切る事なんか出来ないじゃないかっ! それに…… デイモスに対して各国の政府が有効な手が取れなかったらどうするんだ…… 伝え聞く範囲ではどこもかしこも国家の維持すら怪しい感じなんだぞ?(アンドロマリウスのせいで) とてもじゃないが対応出来るとは思えない…… となれば、いずれ、死にたがりで報恩救国とかに酔い痴れているよしおと大きな人、コユキのデブが特攻するのは目に見えているじゃないかっ! んで悪魔共も揃って殉死? するよなヤッパ…… ってかっ? やっべーっ! そこでスキル消えるじゃんっ! えっ? 絶望? ん、いやでも…… 人間が手に入れたスキルとかは遺伝したりもするのか、な? それならぁ、なんとかぁ…… いやいやっ! 遺伝とか感染とかは劣化したりするからアテには出来ないよなっ! やっぱコレ、呪いのコインが必要じゃないかっ! 良しっ、俺が何とかしてやろうじゃないかぁっ!
結構まとも、いや『聖女と愉快な仲間たち』では唯一の正常な人間だったらしい、流石、一回前まで聖魔騎士だっただけはあるな。
そうして孤独な研究を続ける事にした光影は、何とか世界が最初の滅亡回、デイモス襲来で悪魔と善悪、コユキを送り出すタイミングまでに『呪いのコイン製作機』、そのプロトモデルの完成にこぎつけたのであった。
その頃には研究に没頭するあまり、周囲との関係は希薄となり家族関係もとうに破綻していた。
比例する様に光影自身の頭髪もすっかり薄くなり、研究用に、そうコユキと善悪、悪魔達が目一杯残してくれた呪いのコインの山の中、ぶつぶつと独り言を繰り返しながら食い扶持の内職、結城昭から依頼された模造ナイフを成型し続ける様は正しく狂人のそれと化していたのである。
お読みいただきありがとうございます。
感謝! 感激! 感動! です。
まだまだ文章、構成力共に拙い作品ですが、皆様のご意見、お力をお借りすることでいつか上手に書けるようになりたいと願っています。
これからもよろしくお願い致します。
拙作に目を通して頂き誠にありがとうございました。
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