【連載小説】堕肉の果て ~令和に奏でる創造の序曲(プレリュード)~
あらすじ・目次
第三部 六章
リベルタドーレス ~解放者たち~
1499.送迎
『キュキュッ?』
『キュゥ……』
「大丈夫だからもう気にするなよ、ははは、それよりも頑張って生き抜いてくれよ? さっきみたいに沢山食べて大きくならなくちゃなっ!」
『キュ?』
『…………』
「じゃあ俺達は行くからな、もう会えないかも知れんが二匹とも元気でいろよっ!」
『珊瑚、露草、さらばなのだ』
『バイバイ元気でね、ってお兄ちゃん達ぃ、これ全部アタシだけで運ぶのぉ? 手伝ってよぉ!』
「なはは」
『どれ、貸してみるが良い』
『もうっ!』
別れを告げたレイブは再びランプリーの首を抱き寄せると踵を返し、さっさと歩き去って振り向きもしなかった。
それに倣い掛けたギレスラはぺトラの抗議に立ち止まった物の、こちらも獲物の肉を運ぶ作業のピッキングに夢中で二匹の方を振り返る事はしなかった。
やがて、作業を終えて足早に走り去る竜と豚猪は、少し先で立ち止まっていた兄と合流して群れの野営地へと消えていった。
『キュ』
『キューキュー』
スリーマンセルの背中がすっかり消えた後、ランプリー達は、既に届かないだろう声を上げ続けていたのである。
やっぱりなぁ、ちきしょう……
『キュ…… マラナ・タ……』
『マ゛ラナ゛・ダ』
えっ? う、うそ……
スリーマンセルが歩く周囲では、獣人達が起きだして旅装を整えたり野営の道具を片付けたり、ここの所恒例となって来ている賑やかな朝の様子を始めていた。
「皆さんおはようございます、おぉっ! これは又、えへへ、今朝はいつにもまして大量ですなぁ、うひょひょ♪」
やや下卑た声でスリーマンセルを迎えたのは、里長で黒熊似だったマッチの声だ。
過去形なのには当然理由がある。
彼の見た目の変化が顕著だったからに他ならない。
元々はちょっと大きめのニンゲンサイズだったこのマッチは、里を離れて流浪の民を率いる日々の中、野性味を加え続ける群れの中でも一種独特な変貌を遂げていたのである。
具体的には体長が八メートルを越えてまだまだ成長中らしく、体毛の色は哺乳類では極めて珍しい鮮やかな青に変貌していたのである。
つまり群れの中ではダソス・ダロスに次ぐ巨体、ペトラやキャス・パダンパよりも大きくなってしまったのだ。
これはタマとリボンの兄妹も同様で、既に三者とも身に着けれる衣服など無く裸のままで、四足歩行を常としており、本来持っていた人間味的な部分と言えば話す言葉だけ、そんな感じになっているのだからびっくりする。
ペトラがこっそり『鑑定』してみた所、何故か日毎に各ステータスが千を越えてグングン上がり続けているだけでなく、昨日辺りからは種族名が『バラム』に変わったりもしていたのだが、今の所本人達には伝えない事にしていたのだ、レイブの指示である。
お読みいただきありがとうございます。
感謝! 感激! 感動! です('v')
まだまだ文章、構成力共に拙い作品ですが、
皆様のご意見、お力をお借りすることでいつか上手に書けるようになりたいと願っています。
これからもよろしくお願い致します。
拙作に目を通して頂き誠にありがとうございました。
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