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【連載小説】堕肉の果て ~令和に奏でる創造の序曲(プレリュード)~

あらすじ・目次 


第三部 六章

リベルタドーレス ~解放者たち~

1164.接遇ルール


 恐らく大丈夫な筈の最長老の横から、お付の雌が話を終わらせに掛かってくれる、有難い。

『ではお客人の通過も宜しいですよね? 最長老様』

『え? 何が?』

『ですからねっ、お客様がねっ、隠し穴をねっ、、通過したいそうなんですっ! 宜しいですよねっ! ねっ?』

 お付の雌は頑張っている、語尾にやや力が篭もっている辺りに必死さが感じられた。
 聞き様によっては少し強引気味な圧を感じるかも知れない言い口に最長老の反応は……

『う、うわーんっ! 痛い痛い痛いぃっ! やっだっぁーっ! うわーんっ!』

 泣き叫び始めた。

 ここまで言葉のやり取りのみ、特段の接触は愚か、最長老自身も鼻先から顔を起こしただけで身体の移動も格別の動作変化も見られなかったと言うのに何がどう痛んだと? レイブ達は頭を捻っていたが皆目理解に及べ無かったのだ。

 最長老の叫びに答えたのは先程来、場を仕切っていた雌のラタトスクだ。

『痛い? 痛いんですかっ? 何っ? 何なんですっ! 誰も何もしていないでしょうっ!』

『うっ、ううう…… え、えっとぉ……』

 最長老は一旦嘆きを停止させると、白濁した目でキョロキョロと周囲を見回してから、彼女の反対側で成り行きを見守っていた一匹のラタトスクを指差しながら言葉を続ける。

『こっ、この子がぁ、い、痛くしたからっ! この子がぁー! だ、駄目なのにぃ、痛くしたからぁっ!』

 指差された雌は慌てた素振りで答える。

『嘘ですよ! 私何もやっていないですっ!』

『お黙りなさいっ! あれあれあの娘が何かしたんですねぇ~、嫌ですねぇ~、悪い娘ですねぇ~』

 否定の言葉を口にした娘を仕切り役のラタトスクは叱責し、直後、最長老の丸出しの嘘を肯定するのであった。
 娘の横に並んでいた別の雌が小声で娘に語り掛ける。

『端から否定しては駄目だと言っておいたでしょう、まず肯定してそれから話を進めないと…… 更に悪化したらどうするの?』

『は、はい…… 判ってはいたんですけど、つい……』

 なるほど、最長老様のお付ともなると色々拘る事があるらしい…… 何と無くだが忍耐を要する仕事に感じる。

 しかし、一旦否定されて肯定して貰えたお蔭か、話は一気に進むのである。

『あの娘は意地悪で悪い娘でしたけど、こちらのお客さんたちは良い方々に見えますよぉ~、隠し穴を通らせてあげても良いんじゃないかな? ねっ、そうしてあげましょう、きっと喜んでくれますよ♪』

『うん、別に良いよ』

『グフトマ様、皆さん、最長老様から許可が出ましたよ! それでは一人づつお礼を言って退出して下さい、良いですか、優しくですよ』 

 一時はどうなる事かと思ったが、どうやら通過する許可が出たようだ、良かった。
 あくまでも私、観察者の私見に過ぎないが、お付の雌たちは特殊なお世話に熟練した方々だったのではなかろうか? 恐らく間違いないだろう!



お読みいただきありがとうございます。
感謝! 感激! 感動! です('v')
まだまだ文章、構成力共に拙い作品ですが、
皆様のご意見、お力をお借りすることでいつか上手に書けるようになりたいと願っています。
これからもよろしくお願い致します。
拙作に目を通して頂き誠にありがとうございました。

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