【連載小説】堕肉の果て ~令和に奏でる創造の序曲(プレリュード)~
あらすじ・目次
第三部 六章
リベルタドーレス ~解放者たち~
1538.毒婦
『き、聞いたかレイブ?』
「ああ、聞いたぞギレスラ…… 取り敢えず今夜の通信では緊急連絡って付けた上で目一杯の愛を囁いて、いや叫び続けてみるつもりだ! レイブ、本気の本気だぜ!」
『いや、そっちじゃなくて…… 途中で弱々しく聞こえたのってリンドヴルムのオアムとノルムだったみたいではないか? あの二頭が他者に助けを請うなんてぇ…… あっちの切迫具合が思ったより深刻なのでは無いか?』
『プルプル震えて気持ち悪かったでちよ』
『ほらっ!』
「なるほど…… って事はやっぱり俺が一旦帰ってジョディの野郎をぶっ飛ばしてきた方が良い、そう言うんだな、ギレスラ」
『はあ?』
「なんだ? 違うのか?」
一旦生じた疑いの念はおいそれとは消し難く、嫉妬に似た不安はレイブから冷静な判断力を奪ってしまっているらしかった、若しかしたら聴覚やその他の感覚器官すらやられているのかもしれない、心配である。
「違うに決まってるじゃないの、アンタ、この子の話、ちゃんと聞いていなかったの?」
「聞いてたよ! 聞いたからこそ言ってんじゃん! 一旦戻った方が良いんじゃないかなぁってさ!」
「ふーん、聞いてたんならより心配だわね、いよいよ中身の方がヤバイんじゃない?」
「なにをぉっ!」
不意に戻って来て会話の掛け合いをギレスラから引き継いだのは、先程怒ってどこかにいってしまったガトである。
辛辣さも合わせてレイブと言い争う様子には幼馴染同士の気安さが見え隠れしている。
闖入者の登場に驚いたのか、目を見開いたグログロはギレスラに対して小声で問い掛ける。
『ぎ、ギレスラ師匠、誰でちか?』(コソッ)
『ん? ああ、彼女が噂のガトだぞ、ラマスが絶賛心を砕き中の恋敵、レイブの浮気相手、その被疑者と言えば判り易いだろう』(堂々)
『こ、この女性がガト…… う、噂の毒婦? 師姉が泥棒猫って口汚く言っていたニンゲン、なのでち、か……』(ゴクリ)
『まあな、お前達から見れば一門の敵、不倶戴天の女、どれ程憎んでも憎み足りない唾棄すべき邪って所だろうな』
敢えてグッチョグチョのドロンドロンに揉めさせたいのか、はたまた何も考えてはいないのか定かではないが、前者だろうな、そう思ってしまう感じで火に油を注ごうとする赤竜。
一方のグログロは喉を鳴らしたきり無言で事の成り行きを見守り続けている。
お読みいただきありがとうございます。
感謝! 感激! 感動! です('v')
まだまだ文章、構成力共に拙い作品ですが、
皆様のご意見、お力をお借りすることでいつか上手に書けるようになりたいと願っています。
これからもよろしくお願い致します。
拙作に目を通して頂き誠にありがとうございました。
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