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【連載小説】堕肉の果て ~令和に奏でる創造の序曲(プレリュード)~

あらすじ・目次 


第三部 六章

リベルタドーレス ~解放者たち~

1768.覚悟


 哀れ、キャス・パダンパは荒れ狂う浅瀬の渦に流され、底石にゴツゴツぶつけられながら、時折顔面に少量の水を被り、失意と絶望の中で再び死を覚悟する事になってしまったのである。

――――嗚呼、やはり、やはり俺はここで死ぬんだな! 無念…… ふっ、ネコ科に産まれついた俺が水に抗うなんぞ土台無茶な話…… 事の次第を聞いた俺の愚かさ、いや、傲慢さを魔獣達は笑うだろうな…… それも止むを得ないだろうな、クフフフ…… 俺自身ですら己の無鉄砲さ、破天荒さには自虐と嫌悪を抱かずにはいられんのだからな…… あぁ、どこか遠くで誰かが楽しそうに笑う声が聞こえる、あれは? 天使の声、だろうか? お迎え、って奴なのか?

 丁度その時、対岸まで散歩みたいにプラプラ歩いて渡り終えたレイブとギレスラが、川原でサワガニを見つけて夕飯ぃー、なんて言いながら大はしゃぎで捕まえていた、偶然の一致だろう、鳥肌ぁ~。

――――思えばハードボイルドな生涯だったぜ! 周囲に言われるがまま魔獣軍に入り、親父の知り合い達のせいで望まぬまま隊を率いる羽目になり、命懸けの任務に送り出され、馬鹿な叔父と叔母に殺され掛けてでも近くで守り抜こう、そう決めたナオンに自分の本心すら明かす事なく凶暴な激流に揉まれてあの世行き、ってか? フハハ、何とも俺らしい、不器用な死に様じゃないかっ! ニャギャッ! うわあ、ビックリしたぁーっ!

 うん、親と同じ組織でコネのお陰で出世して、お使いでは運良く身内認定されて忠誠を誓った相手に劣情を抱いて川遊び中に勝手にビビッて死ぬとか思っている訳だ…… 私、観察者には随分ソフトで半熟状態、ウェットでホットな勘違い野郎に思えるが、まあジェネレーションギャップとかそう言う類の齟齬そごなのだろう、あっ、因みに最後のビックリは耳に水がちょっと入った様です、あしからず。

――――あぁ、音が遠ざかる……(耳に水が入っています) これが、死、か…… 背中が冷たい…… まるで凍りついてしまった様だ…… それに…… 背中の皮を誰かに引っ張られているみたいだぁ……

「何だよミロン、助けちゃったのか? 自分で渡らせなきゃ駄目じゃんか! いつまで経っても苦手が克服出来ないだろ!」

「いや、途中で寝てたんですよ? 風邪とか引いたら可哀想じゃないですか!」

『で? ブロルはサービスで乾かしてあげているのか?』

「まあ、ミロンが少し凍らせちゃったんで、もう乾きますよ」

「甘いなぁ~」

『なのだ』



お読みいただきありがとうございます。
感謝! 感激! 感動! です('v')
まだまだ文章、構成力共に拙い作品ですが、
皆様のご意見、お力をお借りすることでいつか上手に書けるようになりたいと願っています。
これからもよろしくお願い致します。
拙作に目を通して頂き誠にありがとうございました。
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