【連載小説】堕肉の果て ~令和に奏でる創造の序曲(プレリュード)~
あらすじ・目次
第三部 六章
リベルタドーレス ~解放者たち~
1362.銘々勝手
言いながら何と無くコインを裏返して見たレイブ。
「ん?」
表に描かれた複雑な三文字は既にガトが読んで聞かせてくれていた、確か『魔獣神』と書いてある、そんな話であった。
しかし、コインをひっくり返した裏側の面には、それよりも一回り小さな文字で違う文字が書いてあるではないか。
文字の形状も随分シンプルで単純そうだ。
「あれ? この並びってぇ、どこかでぇ……」
レイブはこの文字列にどこか見覚えを感じたのである。
小さなコインを見つめたまま首を傾げ続けている兄に、ペトラは大きな金属板から視線を移して問い掛ける。
『その小さなコインも上で拾ったの?』
「ん、ああ、そうなんだけどな……」
心ここにあらず、そんな感じで気の抜けた返事を返したレイブの代わりにギレスラが補足をする。
『ダソス・ダロスが臥せっていた場所より少し奥にあったのだ、神殿の屋根の下辺りだったな』
『へー管理者のコインじゃないんだね、そっくりだけどぉ』
『むむむ? 管理者? 何だったか?』
『ヤマネの最長老アウゲイアスさんとグフトマ太師匠が教えてくれたじゃない、各遺跡にはそれぞれ管理者がいて一個づつコインを持っているって』
『なるほど、そんな気もするな! そう言えばペトラはアリス時代にグフトマ太師匠と会っているのではないか?』
『それが無かったのよー、グフトマって変わり者で有名でねー、何度か会えそうな機会もあったんだけどねー』
『ふむ、確かに掴み所がありそうで無い風だったな、太師匠は』
『でしょ? 大体にして魔術師っておかしいニンゲンの方が多いのよ、ギレスラお兄ちゃんはそう思わない?』
『なるほど、レイブとかバストロ師匠とかな』
『後、フランチェスカさんやズィナミ学院長だって、ねぇ』
『おかしいヤツばっかなのだ』
「あっ、ああああぁぁぁぁっっ!」
『ほら、また急に大声出してるじゃない? ねっ?』
『騒々しいのだ』
ギレスラとペトラの会話に馬鹿みたいな叫びで割って入ろうとし、見事に流されたおかしい魔術師レイブは興奮した様子を隠そうともせずにガトに向けて大声で告げる。
「おいガトっ! さっきの見せてくれよっ! 早くっ!」
「何でよっ! 嫌よっ!」
「えっ? どうして?」
「なんでアンタに何度もおっぱい見せなきゃならないのよっ! いやらしい、変態っ!」
「おっぱ…… ば、馬鹿、違うって! さっき読み上げたズタ袋の事だってば! そっちを見せてくれ」
勝手に誤解したくせにガトは両の腕でしっかりガードを固めながらレイブにズタ袋を放って寄越す。
お読みいただきありがとうございます。
感謝! 感激! 感動! です('v')
まだまだ文章、構成力共に拙い作品ですが、
皆様のご意見、お力をお借りすることでいつか上手に書けるようになりたいと願っています。
これからもよろしくお願い致します。
拙作に目を通して頂き誠にありがとうございました。
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