【連載小説】堕肉の果て ~令和に奏でる創造の序曲(プレリュード)~
あらすじ・目次
第三部 六章
リベルタドーレス ~解放者たち~
1655.パン屋とレンガ積み
どうやらリーダーの二人は領主一族の血にご執心らしく馬の皮や骨には興味がナッシングの様子。
折角の発見を袖にされたグレイブソルジャー(元パン屋)コスタチはつまらなそうに洩らす。
「何だよアイツ等偉そうに…… んでも見ろよドレル、この馬の額、五月雨状に白斑があるじゃねーか? これってあの馬にそっくりじゃねーか? なあ?」
メイスを背負った重装歩兵(元レンガ積み)ドレルは答える。
「ああ、お嬢さまの…… いや、あの女が可愛がっていたブロルとか言う馬と全く同じだぜ! それがどうしたんだコスタチ」
「ああ、間違いなく同じ馬だぜコイツはー、んでな、今回の嫁入り、確かコイツも一緒に出掛けた筈なんだよ、ここまで判るか?」
「ん? じゃあ似て非なる馬なんじゃないか? だってお嬢さま、いやあの女達って王都に向かったんだろ? 三日も経ってりゃもうずーっと先だぁ、だろ?」
答えて尚首を傾げているドレルに、顔を近づけたコスタチは声を潜める様にした囁きで言葉を続ける。
「馬鹿っ! 下でお嬢、いや領主の娘を見たって奴が大勢いたじゃねーか! きっとマジャール達が反乱を起こしたって騒ぎを聞いて帰って来てるに違い無ーじゃねーか! んでアイツの愛馬がここにいるって事はだよ……」
「どーゆー事なんだ?」
「はぁ~、つまりあの女、領主の娘は本当にここまで戻って来てるって事じゃねーかよ」
「ええっ! じゃあ皆に知らせねーと!」
「しっ! 静かに聞けよこの馬鹿っ! んだからさっき知らせたじゃねーかっ!」
「お、おお、なるほど、しーだなシーっ!」
ドレル、こいつ案外良い奴なんじゃないのか、馬鹿過ぎて体良く使われるタイプなのかな?
恐らくレンガを積む目的とかを尋ねられればレンガを積む為だ! とか自身満点に答えるんじゃ無いだろうか? しかも、手を見せて嘆いたり愚痴ったりはしないだろう、レンガを積む意味? そりゃレンガを積みたいからに決まってんジャン♪ あははははーっ♪ 位は笑顔で返すタイプなのかも知れない…… 所謂、研修担当殺し、若しくはイソップ不敬罪的キャラである、仕事の意識は変わる事は無い、素のままである、無念。
「折角知らせてやったのに無視したのはあの馬鹿門番ズじゃねーか? だからドレルよ、俺達二人だけで探そうぜ! そうすりゃマジャールとかの褒美の領地か? そいつだって俺達で独占出来るかも知れねーだろ! その方がアイツ等の下で危ねー兵士やるよりずーっと良いじゃねーか? どうだ?」
なるほどね。
「うんうん、そっちの方が良いよな? そうすりゃ好きな仕事がずっと出来るし俺、その方が良いな!」
じゃあお前は領主がレンガを積み続ける領地でも探せば良かったんじゃね?
「おうともよっ! 俺だってパンを焼くよりやりたかった仕事なんかありゃしねーしなっ!」
こいつら何でここにいるんだ? あっ、そうか、反乱に組した方が生き残れるって判断したんだな…… 世知辛いじゃねーか、ちくしょう。
お読みいただきありがとうございます。
感謝! 感激! 感動! です('v')
まだまだ文章、構成力共に拙い作品ですが、
皆様のご意見、お力をお借りすることでいつか上手に書けるようになりたいと願っています。
これからもよろしくお願い致します。
拙作に目を通して頂き誠にありがとうございました。
Copyright(C)2019-KEY-STU
いいなと思ったら応援しよう!
励みになります (*๓´╰╯`๓)♡