【連載小説】堕肉の果て ~令和に奏でる創造の序曲(プレリュード)~
あらすじ・目次
第三部 六章
リベルタドーレス ~解放者たち~
1231.森の中へ
眉間に皺を寄せたままペトラの言葉に頷いたレイブは、ハッとした感じで言葉を発する。
「餌? 餌って言えば腹ペコのギレスラはどこだ? アイツの気配が感じられないんだが…… ペトラ、お前はどうだ? 判るか?」
ペトラは鼻を激しくピクつかせながら答える。
『右の方? 水の臭い、水場かな? そこで色んな臭いが入り混じってぇ~、うんっ! 争っているみたいだわっ! あっ! 若しかしてアタシが喉の渇きを口にしたから? ギレスラお兄ちゃんがいるのかも知れないわっ!』
レイブの視線も右、南を向いたままである。
「なるほどあそこか、敵が多そうだな…… 良し、一緒に向かおう! ペトラ、接敵したら離脱が最優先だからな? ギレスラを連れて一旦ここまで戻ってくるんだ! 良いか? 熱くなるなよ!」
『了解よっ! ブブブヒィっ!』
ブ~ンッ!
「あっ! おいおいっ! ど、どこに行くんだよぉっ!」
右手に感じた水場らしき場所へ、心を一つに向かおう! そう決めた矢先に羽音を響かせて離脱したのは言うまでもなくテューポーンである。
引きとめたレイブの声に振り返る事もなく、向かった先は一行の目的地とは真逆の左手側、森の北側であった。
いつもならば、ギッ! とか、ジッ! とかの発言がある所だが、珍しく無言のまま一目散に飛び去っていく姿にレイブは何かを感じ取った様である。
「ふーん…… 良しっ! 俺はテューポーンさんを追ってみるわ! ペトラは右手の水場を目指してくれよ! ただしっ! 何かあっても俺たちが合流するまで迂闊に動いたら駄目だからな! 良いか? 先走り、駄目っ、絶対だぞ?」
『う、うん、判ったけど…… それって、ギレスラお兄ちゃんがピンチでも、なの?』
「うーん…… 出来る限り、かなぁ? おっと、バッタが見えなくなっちまうっ! 兎に角、頼んだぞ! ベストを尽くしてくれ、じゃあな!」
『え、うん…… ベスト? って、一体どうすれば?』
躊躇いながらもペトラは右手側の茂みに歩みを進め、ほぼ同時にレイブはテューポーンを追って北側のブッシュに身を投じたのである。
ブッシュの中を進む、当然だが自分の体や背に負った荷物が木々に接触してガサガサと雑音を立てている。
賑やかな音、その中でレイブは甲高い羽音にだけ意識を集中させてバッタのテューポーンを追い掛けていた。
お読みいただきありがとうございます。
感謝! 感激! 感動! です('v')
まだまだ文章、構成力共に拙い作品ですが、
皆様のご意見、お力をお借りすることでいつか上手に書けるようになりたいと願っています。
これからもよろしくお願い致します。
拙作に目を通して頂き誠にありがとうございました。
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