【連載小説】堕肉の果て ~令和に奏でる創造の序曲(プレリュード)~
あらすじ・目次
第三部 六章
リベルタドーレス ~解放者たち~
1460.悪魔のスキル
早速竹と柳のどちらが自分かを議論し始めようとするレイブを制する様に、シドはやや声を高めて言葉を続ける。
「それは原材料にした個体の生育過程や製品後の保管場所の湿度とかでも変わるよね、それよりも今重要なのは悪魔と対峙するには最低限、こちらも魔力由来のスキルを使えないとお話しにならない、って事なんだよ」
『むーん、我のブレスとかでも駄目だと? 高温も低温も行けたりするのだが?』
「ああ、駄目だね、温度の高低なんかは分子運動に働き掛けた結果に過ぎないからね、悪魔だったらガンマ線とかを照射して対象自体を焼き尽くしたり構造を崩壊させたりするからさ、全然違うんだよ」
『そっか、アタシ達魔獣が使う回復や治癒と亜神のユイさんが金属板に残した『再生』の差、みたいな感じなのね…… そう考えると確かに次元が違うわよ、何しろあっちは死んだモンスターまで生き返らせちゃうんだから』
「うん、その認識で正しいかなー、で、本題はここからなんだけどね、君たちの中でレイブ君、彼だけには悪魔が行使するスキルを使ったらしい痕跡、まあ、残滓みたいな物を感じるんだよねー」
「ほぇ、俺が?」
「そそ、だからそのスキルをグングン伸ばして行ければ親、だっけ? モラクス入りとも話し位は出来たりするかも知れないかなー、まあ、それでも難しいかもだけどねー」
『おおっ、希望が見えて来たではないかぁ!』
『そうね、スキルの強化、か…… レイブお兄ちゃんの技で強力な奴って言うとぉ…… 口車? かしら?』
『後は詐術と誤魔化し、それ以外でもその場しのぎの手段だったら大体得意なのだ』
一番身近で運命共同体、全幅の理解者とも言えるスリーマンセル構成員の言葉を聞いたシドは表情から笑みを消し去って呟きを漏らす。
「レイブ君、君って……」
「いやぁ、それほどでも無いんですけどねぇ」
「え」
何故か自慢気に謙遜をするレイブにシドの視線は哀れみの度合いを強める。
そんな表情を隠す為か、腕を組み一同に背を向けてから熟考に入った様だ。
アガリアレプト並みのの知性を待てない割り箸共は勝手気ままである。
「あーでもレイブさんの技で一番びっくりしたのってアレじゃないですか? ほらバイコーン戦でやってた回るヤツ」
「あっアレなっ! 確かになぁ、何しろアレ空飛んじゃってたもんなぁ~」
『くるくる虫アタックだな』
『でもアレって後が大変じゃないのよ、ヘロヘロになっちゃうし…… だったらもっと低リスクなアルマハラージの模倣の方が実践向きなんじゃないかしらぁ?』
『なるほど、アレも凄さ的には負けていないがぁ…… レイブ、何と言ったかなあの技は?』
「ああ、それって『ぴょんぴょんシュバッとジャンプ』の事だよな、違うか?」
ネーミングセンス……
『おお、ソレソレ!』
「「おおぉぉっ!」」
何がおおおなのかは全く判らなかったが獣顔の二人にとってはどうやら感動モノだったらしい。
但し、今求められているスキルとは掛け離れているらしく(当たり前か……)、シドは組んだ腕を一層深い物にして眉間に深い縦皺を浮かべて苦虫を噛み潰す事を止めていない。
レイブ自身は彼の表情が気になっている様でチラチラ確認し続けていたが、その他のメンバーは交わす会話自体に興が乗り、徐々に世間話の様相を呈し始める。
お読みいただきありがとうございます。
感謝! 感激! 感動! です('v')
まだまだ文章、構成力共に拙い作品ですが、
皆様のご意見、お力をお借りすることでいつか上手に書けるようになりたいと願っています。
これからもよろしくお願い致します。
拙作に目を通して頂き誠にありがとうございました。
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