【2125話】 堕肉の果て ~令和に奏でる創造の序曲(プレリュード)~
第三部 六章 リベルタドーレス ~解放者たち~
2125.イクイノックス
悪魔が憑依する時、人間サイドの視点では正気を失ったかと疑われる程の変化が起こって見える。
悪魔憑きだとか狐、犬、鬼、霊なんかもその類だ、大体おかしいとか人が変わった様だとか評されるモノだ。
本体と憑依体とで価値観や常識、死生観まで大違いなのだから当然起こるべき変質なのだが、実はコレ、憑依している悪魔側にも同様の変化が起こっているのだ。
所謂、悪魔が変わった様だ、おかしいんじゃないの~? とか言われてしまう状態、つまり、馬鹿状態に陥るのである。
例えば皆さんの表現で中東と呼ばれる地域に伝わる魔物にグール、食人鬼とか屍食鬼がいる。
これらは低級悪魔のシニセファリ、ハイエナや犬に似た奴等が安易に人間に憑依した結果、その飢えに飲まれて食欲に特化した化け物に堕ちた姿なのである。
そもそものシニセファリは忠実で従順な戦士で知られ、魔王グソインの配下達、つまりアガリアレプトの末端兵なのだが、少しばかり単純が過ぎる。
素朴で純粋と言えば聞こえは良いが、善良で疑う事を知らないのでは使い所を選ぶ、犬で言えば誰にでも、泥棒だろうが不審者だろうが懐っこく尾を振って喜ぶ番犬みたいな感じだろう、番にはならない、それは只の危機感が無い愚か者に過ぎない。
単純で善良なシニセファリと渇きと飢えに支配された中東の地、過酷な砂漠とか不毛な岩山とかの最悪な条件下で最悪なマッチングが為された…… 飢餓と食への渇望に招かれるまま、純粋な彼等は聞いてしまった、『力を欲するか』と……
カッラカラでペッコペコな人間は即座に答えた、『欲する欲する! 取り敢えずは水と食い物をぉっ!』と……
結果、優しいシニセファリ達はグールとなってしまい、グソインもアガリアレプトに諭されて泣く泣く追放する事となったのである。
切欠は常に水を渇望する場所にいたかったあの馬鹿のせいだったとしても駄目な物は駄目、仕方が無いのだ。
これが悪魔が依り代に影響された判り易い例である。
逆はまあ一般的に邪悪だったり凶暴だったり? 悪魔的な感じー、とか言われるだろうから一々ご説明しなくても大丈夫だろう…… 強いて言うなら突然の豹変、あんなに大人しかった人がっ! とか、あんな事する娘じゃ無かったのにぃ! とか? 何イキってんだよ、高校デビューかぁ? だっせぇっ! だとか、えぇっ、普通のご家族でしたよ、本当に…… だとか? 小さな頃から優しい子で頑張り屋でぇ…… すみません…… あたしが代わりに捕まってあげたい…… うううぅぅ…… とか? 仕事は真面目で有名だったそうです、さて明日の天気です、だとかは全てこっち側案件だと思って頂いてかまわないだろう。
魔が差したのかね? そう、あの表現が当たり、的を射ているのだ。
お読みいただきありがとうございます。
感謝! 感激! 感動! です。
まだまだ文章、構成力共に拙い作品ですが、皆様のご意見、お力をお借りすることでいつか上手に書けるようになりたいと願っています。
これからもよろしくお願い致します。
拙作に目を通して頂き誠にありがとうございました。
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