【連載小説】堕肉の果て ~令和に奏でる創造の序曲(プレリュード)~
あらすじ・目次
第三部 六章
リベルタドーレス ~解放者たち~
1465.軍団長の評価
何やら意味有り気な反応を、指を咥えて見ていられるレイブではない。
即座に身を乗り出してシドに確認だ。
「あれですよね? 俺のスキルとコインと光影さんに何か関係があるんですよね? 俺も今から丁度言おうと思った所だったんですけどね? でしょ?」
流石だ。
「あ、ああ、君の予想通りだよ、光影のコイン…… アレが完成しているんなら善悪のスキルがこの時代で復活していても不思議は無い! いや、それ所か『真なる聖女』コユキが保持した数々のスキルであっても蘇らせる事が…… か、可能じゃないかっ!」
関係があるどころじゃなく、どうやら答えに直結しているらしい。
とは言え、レイブの知ったかぶりが災いしたのか、シドは詳細な説明を省いてしまっている。
ちんぷんかんぷんなレイブは直前の訳知り顔が無かった感じでいけしゃあしゃあと訊く。
「それってそんなに凄い事なんですか? たかだか二人のニンゲンのスキルでしょ? モノホンの悪魔だって何十万と居たって聞きましたけど…… こんなチャチい奴じゃなくてもう少し強力なスキルとかあるんじゃないです?」
シドは乗り出されたレイブの肩をガシっと掴んで前後に揺らしながら唾液を飛ばす。
「何言ってるんだい! あの善悪とコユキのスキルだよっ! 並み居る悪魔の軍勢をへらへらしながら手玉に取り続けた化け物夫婦のスキルなんだよっ! 上位悪魔や魔王だけじゃない、数多の魔神をも付き従えた伝説のニンゲン…… 邪悪の権化、暴力の化身、狂気の食欲、金満因業坊主、戦慄の鴛鴦夫婦とは彼と彼女の事なんだからねっ!」
人が変わった様に興奮し続けているシドに対して、レイブは首をガックンガックンむち打ち気味にしながらも返答だ。
「そ、それはっ、アレですか? 化け物になっちまったウチの親、バストロや邪竜ジグエラを無力化出来る位には凄いスキルって事で? です?」
ふざけている様でもそこはそれ、やはり心の中心にはハタンガで暴れている師匠達の事が気に掛かっていたのだろう、そりゃそうだ。
この言葉を聞いたシドは、掴んでいた両肩から手を離し端正な顔を一層真面目な表情に変えて、放り出されて転がったレイブにそっぽを向けたままで吐き捨てる様に答える。
「当然だよ! そもそもモラクスもその兄妹弟もコユキと善悪に従う悪魔の一柱に過ぎないんだからねっ? かく言う私や忌々しい影、ルキフゲ・ロフォカレもそうなんだけどぉ…… それに君達の中に宿っているアスタロトやバアル、それに死者の王ベル・ズール・イーチ、他にも私は認めていないけど一般的には魔神に数えられている偶像神サタナキアの馬鹿だって二人の眷属なんだからさっ!」
『ほう、サタナキアって事はガトちゃんもなのか』
『アスタさんの弟だったって言っていたしね、それであんな強さなのね、納得だわ』
「ん? んんんん? 誰、ガトって? サタナキアと関係あるの、ソイツ?」
ギレスラとぺトラの呟きにやけに食い付いたシドは露骨に顔を歪めてにじり寄っている。
『レイブの幼馴染、ガトちゃんはサタナキアの依り代なのだ』
「へーっ!」
『森王の森で合流してね、それ以来、一緒に旅をしてるのよ、もう友達よ』
「へーっ、へーっへーっ! そこら辺詳しくっ!」
『お、おうっ』
『あのね――――』
お読みいただきありがとうございます。
感謝! 感激! 感動! です('v')
まだまだ文章、構成力共に拙い作品ですが、
皆様のご意見、お力をお借りすることでいつか上手に書けるようになりたいと願っています。
これからもよろしくお願い致します。
拙作に目を通して頂き誠にありがとうございました。
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