【連載小説】堕肉の果て ~令和に奏でる創造の序曲(プレリュード)~
あらすじ・目次
第三部 六章
リベルタドーレス ~解放者たち~
1367.ゴリアテ
サイズと共に野太さを増した声がウーハー顔負けの重低音を響かせる。
「ダソス・ダロスはアタシが護るわ! ってか、昔みたいにピーピー泣かせてやるわっ! 覚悟おしっ!」
言いながらレイブ達に向けて伸ばされた両掌の指は十二本、片方に六本づつに増えている。
ガトの変化はサイズと指の本数だけではなかった。
何と言うか、全体のイメージも直前のフェミニンで華奢な印象からは程遠く、逞しく浅黒い筋肉が肥大してズングリとした骨格を包み込み、どことなく体毛すらも太く色濃い物に変わっているようだ。
豊満だったバスト辺りも平たくて厳つさ満点の大胸筋に変化している。
ちょっと見、ゴツくて巨大なおっさんにしか見えない、アンドレ的だと表現すればお判り頂けるだろうか。
当然、そんな野趣溢れる姿を目にすればどこの誰だろうと尋常ではいられない。
ペトラとギレスラは、自分たちと遜色無いおっさんガトに対して、驚愕の視線を向けたまま、知らず知らず数歩後退ってしまい、自然、取り縋っていたレイブの拘束を緩めてしまったのだ。
自由を取り戻したレイブは自分に向けて迫り来る六本指に背を向けて逃げる、どころか、憮然とした表情のまま一歩前に踏み出して堂々と言い放つ。
「覚悟? 何の覚悟だよっ! あれか? お前をぶっ飛ばした後で弱い者いじめで感じた自責の念とかに耐える覚悟か? はははっ、心配要らないぞ、これっぽっちも心が痛む事なんて無いからなっ! それより、臭っい手ぇ向けてんじゃねーよっ、馬鹿女っ!」
パシッ!
言い終えたタイミングで目の前のガトの手を叩き払ったレイブ。
巨大な六本指の掌は、腕ごと大きく横に振られている。
『グアッ、レ、レイブ、や、やめれ』
『そうよ、レイブお兄ちゃん! 謝りなさいよ! ゴメンして、ほら、ゴメンよっ!』
慌てて嗜める弟妹の声は更に数歩下がった場所から聞こえる。
レイブは肩越しに振り返り、ニヤリとした悪そうな顔を見せながら答える。
「大丈夫だ、でかくなってもそれ程変わらないからな! 多少腕力と重量が増える位で素早さなんかは寧ろ遅くなる、プラマイで考えれば――――」
ドゴッ! バヒューンッ! ドオォーンッ! ガラガラガラッ!
言葉が終わるのを待たずにギレスラとペトラの前からレイブの姿は消失した。
自分で話していた内容とは違い、目にも留まらぬ速さで繰り出されたガトの平手打ちが、上半身全体を張り抜いた事で呆気なく吹っ飛ばされてしまったのである。
見ていた感じでは、何の抵抗感も無く、重量感すらゼロなのでは? そんな感じで喰らわされたレイブは勢い良く叩きつけられた迎賓館の壁の中で、新たに崩れ落ちる瓦礫の追撃を受けながらピクピク痙攣しているらしい。
お読みいただきありがとうございます。
感謝! 感激! 感動! です('v')
まだまだ文章、構成力共に拙い作品ですが、
皆様のご意見、お力をお借りすることでいつか上手に書けるようになりたいと願っています。
これからもよろしくお願い致します。
拙作に目を通して頂き誠にありがとうございました。
Copyright(C)2019-KEY-STU
いいなと思ったら応援しよう!
励みになります (*๓´╰╯`๓)♡