【連載小説】堕肉の果て ~令和に奏でる創造の序曲(プレリュード)~
あらすじ・目次
第三部 六章
リベルタドーレス ~解放者たち~
1737.薫陶
その場しのぎで気の無い返事にバアルのイライラは更にヒートアップしていく。
「普通七百年も悪魔やってればさー、誰に教えられなくても自然に魔力の判別位出来るんじゃ無いかなー? ましてや一応ヘルヘイムの幹部な訳じゃん? 一応だけどさ、一応っ!」
「ぐすっ、すみません……」
「我が君、馬鹿な息子ですみません」
親子喧嘩は収束せざるを得ない様だ。
「良いさっ! 考えてみればお前の息子だからねっ! そりゃ馬鹿だよね? あーあ、あーあ! 妾って部下に恵まれていないよねっ! がっかりだよっ!」
「……はい」
「今後はもっと頑張ります…… ですので」
「頑張るとかじゃなくて結果だろ結果っ! 嫌になっちゃうよ本当っ! これだから全く馬鹿って奴はっ!」
「「…………」」
この時点で世界最強最悪の悪魔の激怒、下手をすれば終末に直結するかも知れない事態を受けて、親子の悪魔は只々項垂れて黙り込む事しか出来ずにいた、気持ちはまあ判る。
傍目には激オコプンプンなジャンヌ・ダルクがラ・イルとジル・ド・レにガチの説教中な絵面である。
無くは無い構図だが良いのか、コレ?
バアルは怒ったままで言葉を続ける。
「で? 判ったのかハシュドゥル?」
「はい?」
「ばっ、馬鹿者っ!」
一頻り言いたい事を言って収束し掛けた感情は再び起伏の度合いを高める。
「どーなってるんだよハミルカルっ! この馬鹿はさーっ!」
「すみませんっ、どうかお許し下さいませっ!」
「許せ? その前にちゃんと道理を教えろよっ! お前の息子だろっ? 違うのかっ?」
「は、はいっ! えっと、良いか倅よ、この街に溢れる魔力の残滓はな――――」
「あ゛ーっ! 五月蝿い゛な゛ーっ! 一々話すなよっ! 存在の絆でチャッチャッと済ませろよっ!」
「はいっ!」
「全っくっ! 愚か者めっ!」
やりたい放題な暴君の前では抗弁は無駄、その事を熟知している親子は素直に脳内でのレクチャーを開始した様だ。
かなり急いで要点中心で伝えたのか、程無く揃って向き直り、頭を下げた姿勢のままで言葉を発した。
倅のハスドルバル、ラ・イルの方からだ。
「お待たせしまして大変申し訳ございませんでしたバアル様」
少しでも時間を空けた事でちょっと冷静さを取り戻したバアルは答える。
「で? 判ったんだよね?」
「ははっ、この周辺に残った魔力は複数の悪魔から発せられている、それで良かったでしょうか?」
バアルは踏ん反り返って偉そうに返す。
「当たり前じゃん、ソレ位一目で気付いてくれなきゃ困るんだよ」
「はい、猛省します! それで数は丁度十柱、強さはまちまちですが二柱は魔王種上位かそれ以上、残存魔力の揺らぎからして立ち去ってより二週間程度経過しているのでは、と判断いたしました」
「は? け、結構細かく判っているじゃないかぁ、そ、その調子だよ、うん、今後はそんな感じで頼むよ」
「ははっ、精進しますっ!」
「うんうん、そーだねー」
お読みいただきありがとうございます。
感謝! 感激! 感動! です('v')
まだまだ文章、構成力共に拙い作品ですが、
皆様のご意見、お力をお借りすることでいつか上手に書けるようになりたいと願っています。
これからもよろしくお願い致します。
拙作に目を通して頂き誠にありがとうございました。
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