【連載小説】堕肉の果て ~令和に奏でる創造の序曲(プレリュード)~
あらすじ・目次
第三部 六章
リベルタドーレス ~解放者たち~
1360.尻すぼみ
この声には二人以外の全員が首を傾げて口々に疑問を呈する。
「ブタ? 聞いたこと無いけどな」
「アタシも初耳だわね、御伽噺とか結構タロース達から聞かされたんだけどぉ」
『我も知らぬが、ブタが主役の話ならペトラ達が知っているのではないのか?』
『いいえ、悪魔を率いたニンゲンのコユキ様と善悪様だったらハタンガでも有名なんだけど、ね? ダダ坊』
『ああ、我がオロス一族にもそんな話は伝わっていませんでしたよ、えっと、アリス様?』
『ペトラで良いわよ、でもそうでしょ? その御伽噺ってマイナーなんじゃないの?』
『どうやらその様だな』
「ブタが巨人を倒すんだよな? 斬新じゃん、ちょっとあらましを聞かせてくれよ」
ああ、あれね。
美雪が作った御伽噺か……
レイブは聞きたそうにしているがアレ面白くないからな、時間の無駄だと思うんだが……
「なるほど! あの御伽噺、いいえ、伝説はここクルン=ウラフの里にだけ伝えられた秘話だったとっ! そう言う事だったんでしょうね~! うんうん、なるほどですね~!」
これまで迎賓館前の広場に一際高く聳え立っている梢の枝から、仲間に入りたそうな視線を送り続けていた蛇面のシュカーラが、しれっと地上に降り立ちながら訳知り顔で話の輪に参加する。
ミロンはシュカーラに対して席を空けながら言う。
「丁度良い所へ来たな! シュカーラから話してくれよ、お前そー言うの得意だったろう」
いや、そいつずっと枝に絡まってそっちを見てたよ?
「そうですね~、うーん、いや、止めておきましょう! 何か理由が有っての事だと思いますのでぇ…… なにしろ里の秘伝ですのでご容赦いただきますよ!」
「えっ、駄目なのか? そうか、残念だな……」
『私は一応『森王』なんだけどな……』
まあ、アレつまんないから聞かなくて良いと思うぞ。
例によって私のアドバイスは届かない。
無駄に落込んでいる二人を放置してガトは話を進める。
「最後の『産まれ来る者』は一人分ね、ガッツファイタームッシュ闘魂、だってさ……」
「が、がっつふぁいたー?」
『なにそれ? 流れからするとそれもニンゲンの名前なのよね?』
『長い名前だな、貴族か何かだろうか?』
『ムッシュですからね、フランス語で閣下って意味ですよ、確か』
「なんとなく救世主っぽくないですか?」
「もう産まれているのかな?」
「案外近くにいるかも知れませんね、ここクルン=ウラフ辺り、恐らく蛇っぽいのでは?」
一頻り盛り上がる面々に、ガトは声を申し訳なさそうにしながら返す。
「ごめん、アスタロトが馬鹿なだけだと思うわ…… コレ、コユキと善悪の口癖を合体させただけだもん、多分、意味なんて無いわね」
「あーそっかぁ」
『ごめんなさい』
『脳筋なのだ…… すまぬ』
『ジジジ』
大変申し訳なさそうなスリーマンセル+バッタである。
お読みいただきありがとうございます。
感謝! 感激! 感動! です('v')
まだまだ文章、構成力共に拙い作品ですが、
皆様のご意見、お力をお借りすることでいつか上手に書けるようになりたいと願っています。
これからもよろしくお願い致します。
拙作に目を通して頂き誠にありがとうございました。
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