【2025話】 堕肉の果て ~令和に奏でる創造の序曲(プレリュード)~
第三部 六章 リベルタドーレス ~解放者たち~
2025.検証 ③
良く、獅子は兎を狩る時も全力を尽くす、なんて言葉は彼等の美学とは相容れない。
相手が弱そうだったら端から小馬鹿にしながら舐め腐り、逆転のウサちゃんキックで痛い目を見た挙句、逆恨みで復讐を誓い、ネットやSNSで誹謗中傷、人格攻撃、個人情報の漏洩までは確実に実行するタイプだった筈だ。
そこから類推するに、悪魔憑きで無い場合、しすさんの迎撃は大した事は無い、精々放屁位の物だろうと予測出来るのだ。
実際のコユキを良く知る者であれば、ぶ厚い皮下脂肪と潤沢な内臓脂肪によって熟成された屁が、生物兵器並みに醸されている事を理解出来もしただろう、だがこの場にあの臭さを知るものはいない、やんぬるかな。
と言う事で、所詮屁でしょ? まあ屁だったら…… 位の軽いやり取りだけで送り出すペトラと見送られるレオニード、互いに薄い笑みを浮かべるほどの舐めっぷりである。
鏡面前まで進み出たレオニードは一旦深く呼吸した後、ゆっくりとその手を伸ばして鏡面に触れた。
背後ではグラムランドの気を付けろの声とペトラの飛び込みなさいよの舌打ち交じりが聞こえていた。
『………………』
案の定、しすさんは何の反応も示さない、悪魔特有の魔力紋が検出出来ないのだろう。
レオニードは首だけ振り返って声を張る。
『何も起きないよペトラちゃん!』
ペトラも即座に返したがその表情はどこかがっかりしている様に見えた。
『りょーかーい! 因みにだけど入れなかったのよね?』
『ああ、何かに阻まれてる感じでね、もう良いかな?』
『ご苦労ー様、後は自由にしてくれて良いわよ』
『ふぅ、次はルッカか、がんばれよ』
『うむ、任せておけ』
何を頑張って何を任せるのかは皆目見当がつかないが、コイツ等が仲良し、心のいと深い部分で繋がっている事は伝わったぞ、ルッカ呼びも訂正していないしね。
『じゃグラムランド、始めて頂戴』
『お、応っ!』
勇ましく歩み寄る竜王グラムランド、とは言え踏み出したのはたったの一歩、竜王様は巨大なのだ。
そのまま片手の指を伸ばしてチョコンと触れる鏡面、まあレオニード同様何も起こらないだろうと予想される、なんせ同条件、中身なしなのだ。
直後、
「…………えー、テステステス、ごほんっ! あー、貴方は認可されていない魔力紋で連続して三回この扉を通過しようと試みたのでござる、あっ、試みました、えー、安全プロトコルに従って次回以降の接触につきましては迎撃システムでの排除対象とさせて貰うでござる! ……貰います」
例のダミ声が響き渡った、何故だ? ぶっ壊れてんじゃねーか、コレ?
お読みいただきありがとうございます。
感謝! 感激! 感動! です。
まだまだ文章、構成力共に拙い作品ですが、皆様のご意見、お力をお借りすることでいつか上手に書けるようになりたいと願っています。
これからもよろしくお願い致します。
拙作に目を通して頂き誠にありがとうございました。
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