【2257】 堕肉の果て ~令和に奏でる創造の序曲(プレリュード)~
第三部 六章 リベルタドーレス ~解放者たち~
2257.尻山のモロ出し
ペトラはもう一つピンと来ていない様だがペジオが強調しているのも当然だ。
聖女や聖戦士の本来の役目は悪魔の討伐、つまりvs神様が自然な構図なのだ。
本観察ではコユキや善悪が敵の大ボス、ルキフェルと兼任していたせい、ゴホン、お蔭で何と無く味方みたいになってしまっているが、本当ならお互いに蛇蝎の如く忌避し捲り憎しみ合って、隙さえあれば殺害を試み、油断が見られなければ罵詈雑言、誹謗中傷に明け暮れる方が普通の関係、一方が弱れば一方の勢力が力を増す、言わば負の相関のが本来あるべき姿なのである。
コユキと外見的な類似はあってもペトラは豚猪、ボアである。
古来人間が担ってきた聖女、聖戦士の事柄にはやはり疎かったりするのかも知れない。
横で舟を漕いでいたレイブは流石巨人族とは言え一応人間だ、突然身を乗り出してペジオに声を掛ける。
「シリシリって名前なのか? 山でシリシリ…… そうか尻尻、いや尻は二つで一つ、つまり山尻? いや尻山……」
何言ってんだこの馬鹿…… あれか? 十六年間に吸収したコインが多過ぎて慢性的な疾患に変わったとかか? それともGストリングスが食い込み過ぎてるとかかな?
「で? 尻山のモロ出し爺さんがマアって鳥の依り代だった、それで?」
「シリシリ山のマロがモアの依り代だよ、本当に馬っ鹿なんだなっおま ……馬鹿なんですね、縦綱さん」
「そうか? それで?」
「このマロが見た目も巨漢だったんだけどとんでもない力を内に秘めていたのだっ! って奴? あ、です」
「そりゃそうだろ! なにせサモアでマロだろ? 当然規格外の力位持ってるだろうぜ!」
「ほう…… 縦綱、事情通っぽいじゃん、あ、ですね」
もうタメ口で良いじゃん、それに何だよ縦綱って! バッタモンだろ? ノーリスペで良いよ。
「アクア爺さんから聞いたんだよ、昔な、サモアから来たメチャクチャ強い横綱がいたんだってよ!」
「あーはいはいはいアレね、その爺さん良く知ってたな、あ、ご存知でしたね」
『ふふんっ、レイブお兄ちゃんは凄いんだから!』
今の所アクア爺さんの記憶力以外凄い部分は見つからないが、まあ良いだろう、豚が言う事だしな。
「確か、判ったか? 時代に活躍したぁサモア人でぇ、むさしまろ? とか言う横綱でな、縦綱に片足突っ込んだ辺りまで行ったって話だったな」
色々うろ覚えなんだな…… 片足って表現もT-バック穿き掛けみたいにしか感じないぞ?
『凄いわ! ねえウサギ! これ同じ人間の話でしょ? 間違い無いわよっ!』
「いや多分それマルだな…… 確か出身地もアメリカ領の方のサモアだったぞ? 少し東なんだ」
ほう中々詳しいじゃん、ああアレか、あの寺だもんな、DVD鑑賞でも強要されたんだろう。
「そうだっけ? じゃあ別人かぁ…… すまなかったな、話の腰、折っちまったみたいだな」
『あ、いえ、大丈夫です……』
「何よ! マルもマロも変わらないじゃないっ! それなのにレイブお兄ちゃんに恥を掻かせるなんてぇ! ウサギの癖にぃっ!」
いや結構違うんだよ、特に日本ではね、ウタマロとウタマルではそもそもの土俵自体が大違いなんだよ? まあ両者とも名人である事に違いは無いんだけどね、それぞれ伝統文化を担ってもいるしなぁ。
お読みいただきありがとうございます。
感謝! 感激! 感動! です。
まだまだ文章、構成力共に拙い作品ですが、皆様のご意見、お力をお借りすることでいつか上手に書けるようになりたいと願っています。
これからもよろしくお願い致します。
拙作に目を通して頂き誠にありがとうございました。
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