【1984話】 堕肉の果て ~令和に奏でる創造の序曲(プレリュード)~
第三部 六章 リベルタドーレス ~解放者たち~
1984.暴論 其の参
この偶然がお互いに利益となるのだから世の中は判らない。
敗者である事を自覚していた帰化人達は立場を弁え、迎え入れた原始人側は見た事も聞いた事も無い技術や哲学、礼儀や作法、料理から法体系にまで目を剥きつつ感動の嵐だ。
ほほう、これが? 金、ですか? すばらしいっ!
いえいえ、流通を円滑にするんですよ、富の貯蔵も出来るし便利でしょ?
ほえぇー! なっるっほっどっーっねっ! 凄いっすねぇ~、はあぁ~びっくりだわ~!
あっちでは普通なんですよ!
ふーんっ、所でお腹空いてませんか?
あ、何でも良いですよ、戴けるなら……
じゃあドングリでも?
勿論ですよ! えへへ
食べたらそっちの剣? ですか? それも見せて下さいね?
え、ええ、喜んで!
ではこっちの魚も食べて良いですよ!
やったー、えへへへー♪
こうして時が流れ、彼等は認め合い判り合って同一化し、日本人になるのである。
お判りだろうか、新たな世界で無駄なトラブルを避ける為に最も大切な事、それは自分が元の世界では大した事無かったと言う事実を認める勇気なのである。
チートで自分だけ強くありたい、ハーレムで群がる異性を物みたいに扱いたい、自分は特別! 選ばれし者でありたい! 周囲の事なんか知らんっ、自分だけはのんびりしたいんだっ! 元の世界で上手くいかなかった理由はそこら辺では無いだろうか?
新たな世界だろうがどこだろうが上手くいく訳無いじゃん、あっちの世界人だって知恵とかあるのなら! である。
まあ、行った先が知性も感情も持たない奴等ばっかりならなんとかなるかも知れないが…… そんな世界で無双して嬉しいだろうか? 如何だろう。
批判を覚悟で言おう、こっちの慣れ親しんだ世界で頑張れなかった奴はどこに行こうと駄目だと思う。 ※乱暴極まりないのは観察者の個人的な意見に過ぎません
そもそも、成熟された世界では強さや賢さだけが全てでは無い、優しさだとか面白さ、器用さや如才なさ、他にも正直さとか真面目さ、清潔感やお洒落さ、逆説的に不器用さや不潔さ、臭うとかダサさまで優越の理由になったりまでしちゃうのだ。
所謂ゆるゲー状態の現世、ここで頑張れないとどこに行ったとしても通用しない、嘘だと思うのなら一度戦時下の町にでも行ってみれば良く判るだろう、日本が如何に楽勝だったかが……
まだかな? くっ、まだ駄目か……
えーっと…… そうっ、地球上の渡航危険地域ですら日常に感謝せざる得ないのだ、価値観も何もかも違う、それでいて都合良く遅れている剣と魔法の世界なんて呼ばれる殺伐とした暴力の荒野でなら上手くやれるだって? はぁー? である。
賢明なオーディエンスの諸氏ならば、別世界とか異世界への転移及び転生、戦国時代や古代へのタイムスリップが如何に過酷で無理ゲーなのかは充分にご理解頂けた事だろう。
お読みいただきありがとうございます。
感謝! 感激! 感動! です。
まだまだ文章、構成力共に拙い作品ですが、皆様のご意見、お力をお借りすることでいつか上手に書けるようになりたいと願っています。
これからもよろしくお願い致します。
拙作に目を通して頂き誠にありがとうございました。
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