【1938話】 堕肉の果て ~令和に奏でる創造の序曲(プレリュード)~
第三部 六章 リベルタドーレス ~解放者たち~
1938.キグルミの思い
『ん? レイブよ、容れ物と呼んだのが気に障ったかの? フォフォフォ』
当たり前だろうが、このカメがっ!
「う、うん、まあね……」
ほれみろっ! もうお前なんかスープの出汁にでもなれよ! 甲羅はそこらの飾りでさっ! ※観察者は人に厳しく自分が見えないタイプなのでキトラをモノ扱いしていますが他意はありません
『そうか、立場が違えば気になる言い方じゃったのう、許せよ? なにしろ儂は正真正銘の悪魔じゃからな、呆気なく死ぬ限られた命の矮小な依り代が抱く気持ち、そんな感情には久しく触れていなかったのじゃよ』
言い方。
アレか? 限られた命とやらが脆弱かつ愚鈍過ぎて惻隠不可能だったと? 人から見た蚊や雑草みたいな感じかな? ヤッダ傲ー慢ー!
「そうなんだ…… まあ良いよ、俺達って中身のアスタさんに助けられて今があるからさ! あまんじて受け入れる事にするよ! 容れ物としてっ♪」
素直なレイブはキグルミっぽく生きる事を甘受した。
しかもイマイチアテにならないスーツアクターに感謝すらしている様だ、表現し難きもののあわれを感じる。
昔馴染みのいと儚き人のおのこをモノ扱いした無神経カメが何か言う気らしい、やんぬるかな。
『ほう、アスタロトは既に復活済みか? それにしては気配が薄い、ってかほぼ感じられぬぞい! 一体どうしたのじゃっ?』
「あ、うん、実はね――――」
心優しきレイブはモノ扱いカメに説明してあげた。
自分達のピンチにアスタロトが自らのアートマンを三分割、所謂サンブンコにしてサルベージしてくれた事、その影響で魔術師として役立たず扱いされている事、乗り気じゃなかった旅を強要された事、絶体絶命の時しか出て来ない事、ヤツの過去の因縁が降りかかる事に辟易している事などを一気に爆発させたのである。
『そうじゃったか…… 苦労したんじゃのう』
「しかも出来もしないアートマン分割のせいで昔の記憶もなし! スキルだってどう使うのか皆目見当つかない有様でさっ! 試行錯誤の連続だしっ! 結構頻繁に死に掛けてるんだよっ?」
『おうおう、可哀想になぁ、思えばあの脳筋、アスタロトは人も生き物も粗雑に扱う所があった、それこそモノ扱いでぞんざいなあしらいが目に付いたものじゃよ』
おまいう。
「だろうね…… でももう良いんだ! これからは可愛らしく可憐な見た目とあざとい身振りや振る舞い、ルックスメインでやって行くからさ! 立派なゆるかわキャラになれる様がんばるよっ!」
観察の主旨が変わってしまうんだが?
お読みいただきありがとうございます。
感謝! 感激! 感動! です。
まだまだ文章、構成力共に拙い作品ですが、皆様のご意見、お力をお借りすることでいつか上手に書けるようになりたいと願っています。
これからもよろしくお願い致します。
拙作に目を通して頂き誠にありがとうございました。
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