【連載小説】堕肉の果て ~令和に奏でる創造の序曲(プレリュード)~
あらすじ・目次
第三部 六章
リベルタドーレス ~解放者たち~
1609.パッシブスキル
何事も無かったかの様に出会ったばかりの風情に戻ったヴラドの豹変ぶりに、レイブは面喰らいながらも持ち前のガッツを発揮して大切な事を確認するのだ、頼もしい。
「あのな、ウチの豚、ペトラがガリガリのクタクタで死に掛けて、俺の教え子、ハンペラが病気みたいになってたんだけどさ、それってお前の仲間が何かしたのか? 後、俺自身も笑い死に寸前だったんだけどな?」
ヴラドは即答、何のつもりか少し笑みを浮かべたりもしている。
「ええその通りですよ、教え子さんの病気はブルーカのスキル『感染』、レイブ様がお笑いになったのはドルドナの『道化』、ペトラ様の消耗はカーミラの『貪欲』に相違無いでしょうね、全て放置した場合死に至るのです」
「ほぅ」
全く悪びれていないヴラドの様子にレイブは僅かに表情を険しくして問いを続ける。
「それは…… つまり攻撃、だと? 俺達を殺そうとしたって事で良いんだよな?」
ヴラドは驚いた様に目を剥き出した直後、表情を慌てた物に変えて答える、両手を広げてワタワタ振りながら、である。
「とんでもない! 彼女達のスキルはパッシブ、常時発動してしまうのです」
「パッシブ?」
「ええ、人型でいる限り周囲にダダ漏れてしまうのです、勿論本人の意識する所ではございませんよ! カーミラは、えっと、又別ですけど……」
「だ、ダダ漏れ? それって無差別殺戮なんじゃ……」
思わず絶句したレイブに代わり厳格に問い詰めたのはギレスラだ。
『待て! カーミラがなんとか言ったであろう! あの娘のスキルは何だと言うのだ!』
ヴラドは答えたが、自分の頬をポリポリやりながらでその表情には判り易い気まずさが浮かんでいる。
「えっと、彼女の場合はですねぇ、スキルの対象が、その、彼女自身が気に入った相手だけでしてぇ」
レイブが食い付く。
「気に入る、って、あれか? お友達、仲良し的な意味でか?」
「いえ、そのぉ、もう少し大人的と言いますか、その、恋愛的? 肉体的? な感じでしてぇ」
「おまっ! …………それってつまり、そーゆー?」
「ええ、多様性的な方向なのです」
「ほーっ! そーゆーっ!」
『むむ? ペトラは雌であの娘とは同性では無いか! 全く判らんぞ?』
「まあまあ、良いじゃんか! 後で説明するからさっ!」
『ふーん、そうか』
「恐縮です」
アレだぞ、お前とカタボラみたいな感じとか言えば瞬時に理解出来るんじゃないかな? どうだろう?
まあ、カーミラがペトラを大好きな事は理解出来た、より深い意味でだったが、まあ判った。
お読みいただきありがとうございます。
感謝! 感激! 感動! です('v')
まだまだ文章、構成力共に拙い作品ですが、
皆様のご意見、お力をお借りすることでいつか上手に書けるようになりたいと願っています。
これからもよろしくお願い致します。
拙作に目を通して頂き誠にありがとうございました。
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