【2223話】 堕肉の果て ~令和に奏でる創造の序曲(プレリュード)~
第三部 六章 リベルタドーレス ~解放者たち~
2223.根源
『お前…… 何でそんな……』
絶句するダソス・ダロスにズィナミは答えるが、相変わらず己の行動に一転の曇りも無い、堂々とした口調である。
「何でって、取る物も取らずで、本当おっとり刀で駆けつけたんだから! サルガタナスから緊急招集だったでしょ? だからよ!」
『え、いや、でも』
シエル女史も自分達がした事に自信満々の様子で続く。
「即座に出たから食料すら持たなかったのよ? そんな時、目の前に貧弱な子供モンスターがいたんだから…… そりゃそうなるでしょ? 普通」
『ふ、普通……』
城壁の上、遠い眼差しのまま緑の竜が呟く。
『高速移動しながらで殆ど味わえ無かったけど…… だがお蔭でグログロ達に追いつく事が出来たよ』
「ねっ? 親とか凄い顔付きで追って来ていたけどね? 本当、ズィナミの機転のお蔭で辿り着けたわ♪」
家族団欒を中断してキャス・パリーグも声を上げる。
『本当にいつもズィナミの判断の冴えには舌を巻くわね!』
「えー、これ位は普通だってばー、うふふ、こう見えてリーダーなんだし一応は、ね?」
ダソス・ダロスはこいつらと過ごした冒険の日々、へんてこパーティー時代を思い出さずにはいられなかった。
――――あーそーいやぁこいつ等にはこれが普通だったなぁ…… 我ながら良く生きていられたものだぁ……
と。
パーティーメンバーだったペジオは無言のまま唾を吐いている、慣れているのだろう。
兎に角、モンスターの襲撃理由は判った。
大した理由では無く、無法者の集団に急襲された事による単なる復讐だった様だ、当然しすさんが狙いでも無い。
『しすさんが標的では無かったのだ』
『一安心ね』
「なるほど、でもこれで作戦は決まったね」
ペジオ? 冷静なヴァミスは確認を忘れない。
『と、言うと?』
ペジオは胸を張り反らせて答える。
「原因を囮にしてモンスター共に追わせ、その間に僕とナインザブルー、オールスターズがクルン=ウラフへ調査に向かう、それで良いじゃん」
おお、お前的には良いだろうが高確率で死ぬ元パーティメンバーと置き去りにされる獣人とドラゴン、ヴァンプに魔獣、つまりほぼ全員は全然納得し無いだろうな。
立場的に微妙なダソス・ダロスがペジオに向けて言う。
『ペジオ…… 幾ら何でも……』
「あーそっか、ダダ坊、お前はクルン=ウラフまで案内役で連れて行ってやるよ、嬉しいだろ?」
『ありがとう、じゃなくて囮とかそーゆーのは――――』
「案内させた後で川に叩き落してやるけどね! レナの水をたらふく飲むが良いさっ!」
『えぇっ?」
根に持っていたらしいな、でもそう言われて素直に案内する馬鹿はいないんじゃないか?
お読みいただきありがとうございます。
感謝! 感激! 感動! です。
まだまだ文章、構成力共に拙い作品ですが、皆様のご意見、お力をお借りすることでいつか上手に書けるようになりたいと願っています。
これからもよろしくお願い致します。
拙作に目を通して頂き誠にありがとうございました。
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