【連載小説】堕肉の果て ~令和に奏でる創造の序曲(プレリュード)~
あらすじ・目次
第三部 六章
リベルタドーレス ~解放者たち~
1265.リベンジ
狂ってしまったのでなければ何やら発見したらしいレイブは偉大なる兄として大復活を遂げたのだろうか?
ペトラはおずおずとしながらもその答えに迫る。
『何か判ったのね、そうでしょ、レイブお兄ちゃん? ナニナニ? 何が判ったの?』
この声に振り返ったレイブは胸を反り返し、魔石を掴んだ両手を大仰に広げ捲って答える。
「ああ、判ったとも我が愚妹、豚のぉ、ええっとー、パルミラ? いやバールベックだったかな?」
『ペトラよペトラ、自分で付けてくれた名前じゃないの! そんなシリアやレバノンっぽい名前じゃないわよ!』
なるほどね、皆さんの時代の中東三大遺跡に掛けての嫌がらせと言う訳だ。
ん? この時代には既に喪失して久しい国名を何故ペトラが知っているんだ?
「そうかペトラね、ヨルダンの方だったな、許せよ豚、いやペトラよ、なははははぁー!」
レイブまで古い国の名で地域の表現を? 謎めいている……
私の疑問よりも今はレイブの発見した事柄が気になっているらしいペトラは言葉を続ける。
『許すわ、それより教えて! 一体何が判ったの?』
レイブは姿勢を変えないまま、表情のニヤリ成分を増量した感じで答える。
「温度の違いだよ、お前の魔力を充填した魔石の方がほんの少しだけ温かいんだ」
『お、温度?』
「ああ、それに元々の魔力が残っている魔石に至っては最早熱い位だ! その熱が、いいや内に秘められていた情熱が俺に答えを教えてくれたんだ!」
『情熱? そ、そうなのね、温度に違いが……』
ペトラは迎賓館の硬い石造りの床に腰を下ろすと、改めて自身の両手の蹄に魔力を込めて、その輝きをジッと見つめている。
対してギレスラは長めの首を左右に傾げて、レイブの言っている意味を理解しようと悪戦苦闘中のようだ。
所在無さ気に視線を送っている弟にレイブは声を掛ける、と言うより言い放つ。
「あー、判らないかー! 仕方無いよな、だって爬虫類ベースだし! なんてったって恒温動物じゃないんだもんなー、仕方無いなーそれはっ! まだ変温動物なんだから、仕方無いよ、進化が途中なんだからな、判るか? 優劣じゃないから気にすんなよな! まだ途中な途中! なははは♪」
『グゥ、す、すまない』
「だから、すまなくないって! お前のせいじゃないんだし、お前等変温動物全体が共有しちゃってる生物的特性? 欠点みたいな物なんだから仕方無いじゃん! もう気にするなよ、えっと…… トカゲ君?」
『う、う、ウグゥ……』
類まで包括した壮大なディスリ、いやヘイトと言うべきだろうか? トンでもないレイブの暴言にギレスラは返す言葉もなく唸るだけで無力極まり無い爬虫類、トカゲ君とやらに化していた。
やっぱり、言い返し難い種族や民族、国籍なんかを責めて論うのはよろしくない、と言うよりも醜い行為なのだ、駄目、絶対っ!
そこまで考えが及んでいないのか、ペトラはトカゲ君を置き去りにしたままで興味津々、やる気に満ち溢れた声を発する。
『ねえレイブお兄ちゃん! やっと掴んだ突破口! ここからどうすれば良いかな? ねっ、教えて、ううん、導いてよっ! レイブお兄ちゃんっ!』
すっかり長兄としての自尊心を取り戻したレイブは答える。
「導けってか? ふふ、うふふふん♪ よっしゃよっしゃー、構わんよー、どこまでもトコトン導いてやろうじゃないかーっ! ふふふふ、ペ・ト・ラ♪ うふふふふ」
お読みいただきありがとうございます。
感謝! 感激! 感動! です('v')
まだまだ文章、構成力共に拙い作品ですが、
皆様のご意見、お力をお借りすることでいつか上手に書けるようになりたいと願っています。
これからもよろしくお願い致します。
拙作に目を通して頂き誠にありがとうございました。
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