【連載小説】堕肉の果て ~令和に奏でる創造の序曲(プレリュード)~
あらすじ・目次
第三部 六章
リベルタドーレス ~解放者たち~
1457.アガリアさんの教え
伸び切った天狗の鼻はやや早合点だったようだ。
せめて自分だけで調子に乗る位ならカワイイものだが、聞かれてもいないのにアドヴァイスや助言の押し付け、からのダメだしとか…… 私ならとても耐えられないだろう、消えてしまいたい。
イマイチ自尊心の持ち方が変てこ方面に屈折しているレイブは勇敢にも食い下がる、所謂傷に塩を塗り込む自傷行為に及んだのである。
「だってさっき言ったじゃん! 竜と豚が足手纏い、いない方がマシだって――――」
「そんな風には言ってないでしょ、仮に思っていてもそんな酷い事言っちゃダメでしょ普通」
「普通…… 普通って何だ?」
「永久普遍的な通念、普く通用する価値観や評価に資する事物、または行動だよ」
「普く? なるほど…… 普通じゃない俺は、特別? って事、かな?」
「それか異常か、若しくは奇抜、変わり者なんかもそうだね」
「ああ、ユニークって事か、そっかそっか♪」
前向きなレイブにとって、傷口には塩を察知する感覚器官なんか存在していない様だ、逞しい。
シドは無神経ではない竜と豚猪の心を慮ってか勝手に説明を追加する。
「最初に言った通り、君達スリーマンセルは違いなく、モラクスや眷属の邪竜の前に立っただけで死んじゃうよ、魔力に対する抵抗力が弱過ぎるからね」
『魔力に対する? 我としては強い方だと自負しているのだが? 無論、他のドラゴンと比較しての話に過ぎないのだが』
「あ、そうなの」
『アタシもよ、他の魔獣よりはずっと強い筈だわ、モンスターの魔力だってグルグルやってさえいればへっちゃらなのよ?』
「うーん、でもそれだと対悪魔、勿論、依り代が相手でも全くの無力なんだよ」
『『えっ!』』
「なるほど、ところがこの俺、レイブだけは無力ではない、そう仰る? ふむふむ、なるほどぉ」
又少し天狗になり始めそうな気配のレイブ。
シドの言葉は外連味の欠片も無い素直なままだ。
「そうだね、一秒か二秒、若しかしたら五秒位は長く生きられるかも知れないね」
「なぬっ!」
『『ププッ!』』
思わず吹き出すギレスラとペトラ、ショックを受けつつも弟と妹を睨みつけるレイブを気にも留めず、シドは詳細な説明を続ける。
「悪魔や精霊、神って呼ばれる存在はね、それぞれ魔力や聖魔力、法力や気力、生命力と言ったエネルギーを使ったスキルを持っていてねー、これらは特性なんかの差こそあれ他の生物じゃあ太刀打ち出来ない代物ばかりでさー、誰だろうと事実上、無力でか弱い子羊に過ぎなくなるんだよー」
「こ、子羊?」
「そう、それも生まれたてで立ち上がり掛け、まだ全身が濡れてて四肢がガックンガックンしてる状態だねー」
『弱々しさしか感じないのだ』
『勝算ゼロね、負ける自信しか無いわ』
お読みいただきありがとうございます。
感謝! 感激! 感動! です('v')
まだまだ文章、構成力共に拙い作品ですが、
皆様のご意見、お力をお借りすることでいつか上手に書けるようになりたいと願っています。
これからもよろしくお願い致します。
拙作に目を通して頂き誠にありがとうございました。
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