【2070話】 堕肉の果て ~令和に奏でる創造の序曲(プレリュード)~
第三部 六章 リベルタドーレス ~解放者たち~
2070.プライオリティは盲目
『復活直後でうっかりしていましたわ! こんなシャバシャバな悪魔丸出しな姿で愛しいパズス様にお会いする訳にはいきませんの! 一刻も早く魔力を回復させて見目麗しい依り代を見つけ出して取り憑き、お帰りになるパズス様をお迎えしなければなりまっせん! これは全てに優先すべき最重要事項なのですわっ!』
「えっと、アスタロト様より、です?」
『あの馬鹿と? 比べるまでもありませんわっ! 無論、パズス様を迎えるに足る依り代のが大切でっすっ!』
潔いな、清々しさすら感じる。
ミロンは驚愕とも軽蔑とも取れる複雑な表情を浮かべているが、サルガタナスだけじゃ無くてムスペルヘイムの奴等は昔から割とこんな感じだ。
愛憎とか感情とかの刹那的な事に異常なまでの執着を見せる、ムスペル仲間の七大罪とか七大徳とかの影響かもしれない。
まあ、リーダーの魔神アスタロト自身が恋と思いつきだけに生きる怪獣、そんな所があるから仕方が無いのだろう、ミロンとブロルも今後慣れていくしかないのだ、頑張れ。
サルガタナスの言葉は途切れる事を知らない。
『アンタ等みたいなモンの為に、只でさえ絶賛不足中の魔力で人型まで取ってあげて、その上魔力使用量最大の秘技『テクスチャーマッピング』まで使ってあげちゃったから正気を保つのもそろそろ限界だわ! どうしてくれるのよ、全く!』
「は? はあ、サーセン……」
テクスチャー? ああ、あの水面に浮かべてたイマイチ判り難いエモーションサインか! 大変だったらやらなきゃ良かったのに…… 必要じゃ無かったから。
頼んでねーし、そんな思いを押し殺し、不承不承ながら頭を下げたミロンの横からブロルが挙手しながらサルガタナスに発言だ。
「あの、多分なんですけどパズスさんって悪魔――――」
『勇敢で美麗で芳しき美悪魔のパズス様ね』
「あ、はい、その悪魔ってもう現世に復活してるみたいですよ」
『な、な、ぬわんですってえぇーっ! あの華麗で優美で魅惑の極致、剛勇にして大胆不屈、されど繊細で鋭敏、それでいて冷静でこ洒落ていて泰然自若な唯一無二のパズス様ぐぁっ? どこっ? 一体どこに顕現召されたとゆーのですっ? どこぉっ!』
うわあ……
「確か我が君レイブ様の太師匠グフトマ様に憑依しててぇ、そっから鍛治王の里? そこのなんちゃらに移ったとか何とか聞きましたけどねぇ」
『ま、まあっ! まあまあまあっ! まままままあっ!』
煩いなぁ。
「プルトゥガレ? とか言う町に行ったみたいな事を聞きましたよ? アレじゃないですか? 鎧壁でしたっけ? レとかラとか言う全身鎧の奴なんじゃ無いですかね? 多分」
『ほっほうっ! ほうほうほうぅっ!』
うっさいなぁっ!
お読みいただきありがとうございます。
感謝! 感激! 感動! です。
まだまだ文章、構成力共に拙い作品ですが、皆様のご意見、お力をお借りすることでいつか上手に書けるようになりたいと願っています。
これからもよろしくお願い致します。
拙作に目を通して頂き誠にありがとうございました。
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