【2169話】 堕肉の果て ~令和に奏でる創造の序曲(プレリュード)~
第三部 六章 リベルタドーレス ~解放者たち~
2169.凡そ百パー
勘働きだけはとても素早いギレスラとペトラ、早くも天を仰いでいるドラゴンと俯いて自分の豚足を見つめているだけの豚猪に代わり、鋭く優秀な視力を誇るミロブロの解説は続く。
「薄い紫のが茶色とぶつかりましたけど…… 押し負けたみたいですね…… あっ! 追撃を仕掛けた茶色の光を取り囲む感じで緑のヤツが、ひーふーみー、六つですね! あーでも一つ消えてぇ、また消えたっ! 緑のヤツ、あんまり強く無いなぁ…… あ、また消えました」
「あ、でもワラワラの中から出て来た白いのが残った緑を集めてるみたいだぞ! アレは結構速いじゃん! おっ、もう一つ、銀色が茶色に向かって行くぞ! ん? あいつの周りにも茶色の小さな奴等が一杯ぃ…… 何か虫とか小動物っぽいな、アレ?」
天を仰いだ姿勢のままでギレスラは言う。
『仕方が無いのだ、行くぞペトラ』
答えるペトラは顔を上げて遠くを眺めながらだ。
『そうね…… 魔術師を守ろうとしていてその色合い…… とても別人だとは思えないものね……』
『うむ、薄紫がサンドラ、緑がランディ、残りもジョディ、ライア、シンディと同じ色、だからな……』
『流石に見捨てては置けないわね…… 他人の空似かな?』
『だが万が一、いや万が九千九百九十九本人達だったらどうするのだ?』
それは凡そ百パーだよ?
『あの子達が怪我でもしたら…… っ大変だわ!』
『そんなのレイブが悲しむのだ!』
スック! ×2
漸く重い腰を上げたギレスラとペトラ、やる気に満ちた両者はミロブロを振り返って声を発する。
『今からお前達の兄弟子姉弟子を助けてくるのだ』
『アンタ達は危ないからここで大人しく待っているのよ』
ミロブロ答えて曰く、
「あー小さな茶色が消えたら銀色も吹っ飛んじゃいましたよー、そうかっ、あの小動物が目くらましとかになっていたんですねー」
『『えっ!』』
「うわっ、白と緑も捕まってぇ…… 薄紫に向けて飛んで行ってぇ、両方同時に消えたか…… あれ投げ飛ばされたとかですよねー、エッグいなー」
『『ええーっ!』』
大きな声を上げる二者、今から行こうと思ったのに、より、どーすんのコレ? レイブに何て言えばぁ、あわわわ、の感じが強めな大声である。
しかし、そこは両者共にスリーマンセルの一角を担う竜と豚だ、凡百のソレには見られない釈明ってか自己弁護の冴えを見せる。
『頃合いだな…… ふっ、これであやつ等も少しは懲りたであろうし、な』
『そうね、今回は良い勉強になったと思うわ』
ほう……
「え、じゃあワザとやられるまで待っていたとか? そーゆー?」
『無論なのだ』
『そうね』
まあそーゆー風に言わざるを得ない場面だよね。
しかし基本的に真面目で実直、悪く言えば融通が利かないタイプの獣人コンビは納得しない、ってか出来ない。
「なんかソレって…… 酷くないです?」
「なあ?」
『んなっ?』
『な、なによっ! 文句あんのっ! ミロブロの癖にっ!』
うん、酷いよな、一体どう誤魔化すのか言い分を聞いてみようじゃないか。
お読みいただきありがとうございます。
感謝! 感激! 感動! です。
まだまだ文章、構成力共に拙い作品ですが、皆様のご意見、お力をお借りすることでいつか上手に書けるようになりたいと願っています。
これからもよろしくお願い致します。
拙作に目を通して頂き誠にありがとうございました。
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