【連載小説】堕肉の果て ~令和に奏でる創造の序曲(プレリュード)~
あらすじ・目次
第三部 六章
リベルタドーレス ~解放者たち~
1587.素養
促されるままに歩き始めるレイブの後ろにヴラドが続き、その後ろをブルーカのリーダー、リーエが痩せこけたドルドナの手を引きながらぽちぽち追って行く。
ギレスラは彼女達の動向から目を離す事無く油断ない視線を背後から注ぎ、ワタワタしているペトラが最後尾、カーミラは既に黒猪の背毛に頬を埋めて勝手にうっとりとしていた。
あれ程いやいや言っていた割に背中に乗る事を許すとは、そんな疑問を抱きながらレイブは振り返りつつヴラドに言う。
「なんかペトラが済まなかったな、いつもはあんな事で騒ぐヤツじゃないんだけどな」
「いいえ、こちらこそ失礼しました、マーカラも普段はそれ程押しが強いタイプじゃないんですが…… 余程ペトラ様とお友達になりたかった様で…… どうかお許し下さい」
この言葉を受けたレイブは今一度最後尾を覗き見て言葉を返す。
「いや詫びるには及ばないさ、何だかんだ言ってた癖にもう仲良く歩いているからな、あれかな? カーミラ、いやマーカラの積極さで照れてたとか? んな感じだったんだろ」
「そうですか…… ミーラカもさぞや嬉しい事でしょう、ふふふふ」
「ミー? お、おう、そうだな」
やっぱり呼び方を統一しろよ、ややこしいからっ! そんな言葉を頑張って飲み込んだレイブは、当たり障りの無い会話を試みる。
「ところでマナナンガルの上半身が蝙蝠になってただろ、あいつら飛んでったけど一体どこに行ったんだ?」
相変わらずの微笑を変えずにヴラドは返す。
「食事です、彼等は昼間、普通のニンゲンと同じ様な食事をするのですが正体は悪魔ですからね、足りない魔力を補う為に、夜はああして狩りに出掛ける必要があるのです」
「ほぅ」
このやり取りはレイブの知的好奇心をいたく刺激したらしい。
「魔力の補給は判るけどさ、本体は下半身なんだよな? 上半身で狩りやっても意味無いんじゃないのか?」
「ああなるほど、そう思われますか、ご心配なく、使い捨ての上半身が食して集めた魔力は本体の下半身に送られているのですよ」
「へー、便利だな」
「でしょう? 我輩達ヴァンプには真似出来ませんのでね、時々羨ましいと思う事もありますよ」
「ほほー」
レイブは一層の興味を抱いた様で、既に目付きが知的探究心に魅せられたように血走り始めている。
先頭を歩いていた足を止め、ヴラドに並ぶ様にしながら言葉を続ける。
「どっちもシパイ兄ちゃん、いや、魔神バアルの眷属なんだよな?」
「ええ、そうですが色々違ってるんですよね、時代的に我輩達が数世紀以上後だからでしょうか?」
「へー」
「まあ、神の為さる事ですので」
「へー、へー」
何が嬉しかったのかキラキラした瞳で食い付くレイブである。
ペトラの類目マニア、ギレスラの哲学プラス物理探求と同様に、自らの得意技の習熟の為に様々な生き物やモンスターを観察する事が習慣になっている、言わば観察者の血でも騒いだのだろうか? 中々見所があるじゃないか。
お読みいただきありがとうございます。
感謝! 感激! 感動! です('v')
まだまだ文章、構成力共に拙い作品ですが、
皆様のご意見、お力をお借りすることでいつか上手に書けるようになりたいと願っています。
これからもよろしくお願い致します。
拙作に目を通して頂き誠にありがとうございました。
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