【連載小説】堕肉の果て ~令和に奏でる創造の序曲(プレリュード)~
あらすじ・目次
第三部 六章
リベルタドーレス ~解放者たち~
1583.麗人その名は…
ネズミ鳥猫は雑魚、せっかくそんな感じで理解出来たのにヴラドは続けて言う。
「それでこちらがカーミラ、我輩の副官でございます」
「お見知り置きを、魔神アスタロト様、いいえ、レイブ様にギレスラ様、それに、うふふ、ペトラ様でしたわよね、うふふふ」
「あ、ああ、どうも」
『お、おいペトラ、コイツは単体みたいでは無いか?』(コソッ)
『う、うん…… 不意にパターンが変わったわ、それに何かアタシを見る目つきが気色悪いしぃ、と、取り敢えず様子を見ましょ、ギレスラお兄ちゃん』(コソッ)
コソコソ話しているつもりなのだろうが何分大柄な二者である、会話の中身はばっちり間歩のそこいらに響いてしまっていた、残念だ。
「カーミラは我輩と同じヴァンパイア、配下の猫達は只のヴァンプ、どうかあれ等はカッツとお呼び下さい」
ほら聞こえちゃってた…… ヴラドの補完に竜と豚が気まずそうに視線をそらす中、リーダーのレイブが慌ててこの場を取り繕う。
「そうか、あの猫達のリーダーがカーミラさんなんだな、固有名詞、ってか名前が決まってると呼び易くて助かるよ、よろしくな」
うん、当たり障り無い良い社交辞令だな。
カーミラは深々とお辞儀を返しながら悪戯そうな声音で返す、動作なんかは中々堂に入った感じだ、慣れてるらしい。
「こちらこそよろしくお願い致します、どうぞカーミラとお呼び下さいませ、若しくはマーカラでも構いませんけれど」
「は? マーカラ?」
「ええ、それともミラーカの方がお好みでしょうか? どれでもお好きな呼び方で結構ですわ」
「え、ミラ…… あの、それは一体どーゆー?」
レイブの問いにはヴラドが答える。
「どうも何も彼女の言う通り、カーミラでもマーカラでもミラーカでも、何だったらマラッカ海峡でも辛味でも身から出た錆びでもお好きな様にお呼び下されば良いのです、お判りでしょう?」
いや判らないだろ…… そもそも好き勝手に呼べって名前としての体を為していないし何だったらの意味も皆目見当がつかないんだが?
折角固有名詞で呼べる相手が見つかったと思った途端、こっちは自分の呼称に対して拘りの欠片も持ち合わせていないらしい。
レイブは困惑しながらも頑張って返す。
「えっとじゃあカーミラで」
「はい、どうぞ、実はお会いした殆どの方がそう呼ぶんですの、うふふ」
じゃあもうそれで決めろよ、面倒臭いな全く。
まあ暫定的ではあるが呼び方はカーミラに決まった、良かった。
この間の会話中にもカーミラは上目遣いで見つめてきたり、視線が合った瞬間に微笑んで見せたり、それ以外にもやけに身振り手振りのアクションが大きかったりと、相変わらずコケティッシュさを振り撒きっ放しであった。
単なる癖か気を引こうとしているのかは定かでないが、少し前にグログロ経由でラマスのメッセージ、ほぼ三行半を聞かされたレイブは必死に視線を逸らそうとしていたりする、どうやら少しは成長している様だ。
お読みいただきありがとうございます。
感謝! 感激! 感動! です('v')
まだまだ文章、構成力共に拙い作品ですが、
皆様のご意見、お力をお借りすることでいつか上手に書けるようになりたいと願っています。
これからもよろしくお願い致します。
拙作に目を通して頂き誠にありがとうございました。
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