【連載小説】堕肉の果て ~令和に奏でる創造の序曲(プレリュード)~
あらすじ・目次
第三部 六章
リベルタドーレス ~解放者たち~
1759.チルタイム
『もう随分経ったのだが? なあ、アイツ本当に大丈夫なのだろうか?』
数時間後、丁度太陽が真上に昇った頃合いに、レイブに話し掛けるギレスラの声には多分の抗議の意思が滲んでいた。
場所はクルン=ウラフの群れやヴァンパイア達と別れた位置からそう離れていない、ダッシュならすぐ戻れる位の荒野の中、大きめな岩の陰である。
メンバーはスリーマンセルに加えてキャス・パダンパのみ、この地で育った道案内のタイゴンだけだ。
数えるべきかどうか良く判らないが、緑の小虫、今から向かう竜の里では神の父でもあるバッタのテューポーンは、そこらの草叢にでも遊びに出掛けているらしい、自由気儘で結構な事だ。
「アレだろ? 匂いを探って正確な現在位置を、とかそんな感じなんじゃないか?」
岩にもたれ掛かったままのレイブはテキトーな風情で返す。
『でもドラゴンって爬虫類や両生類がベースなのよね? 体臭とか無いんじゃないの?』
岩の上に立つペトラは自慢の鼻をひくつかせて自らもサーチを試みているらしい。
『それは誤解なのだぞ、中には臭腺を保持している奴もいるからな、ほれ、地竜とかクサガメっぽいタイプは酷く臭かったりもするのだぞ』
『へー、勉強になったわー! でもギレスラお兄ちゃんは無臭よね?』
『我はニーズヘッグだからな、そーゆー事だな』
『なるほどねー』
一体どこら辺がなるほどなのか皆目判らない。
今のスリーマンセルは早目の昼食後のチルタイム真っ只中、食休みをのんびり過ごす主義のレイブ以外は、そろそろ飽きてあちこち動き回っている最中である。
とは言え、場所は極北の荒地なのだ…… 当たり前だがそこらに面白い物なんか皆無なのである。
で、食後すぐに偵察に向かったまま帰って来ないキャス・パダンパがやりとりのネタにされている、そーゆー訳になるのだ。
ここまでの半日足らずの行程は非常に高効率で移動してきた一行にとって一時の休息、そんな余裕は若い竜と豚猪にとっては退屈でしか無いらしい。
出発後、マガダンを南に見ながら東進したメンバーは、緩やかな丘陵を駆け抜け速度重視で平坦な土地を選んで爆走して来た。
少人数ならではの移動方法、ロードランナーを連続使用して一気に三百キロ程を駆け抜けた事になる。
フォーメーションは重ね餅、体格順に下からペトラ、キャス・パダンパ、ギレスラと来てレイブ、テューポーンといったブレーメン方式である。
スリーマンセルの合体スキルではあるが、バッタとタイゴンも悪魔入りだったお陰か行使は問題なく発動されて、無事ランチを迎えられたのである。
お読みいただきありがとうございます。
感謝! 感激! 感動! です('v')
まだまだ文章、構成力共に拙い作品ですが、
皆様のご意見、お力をお借りすることでいつか上手に書けるようになりたいと願っています。
これからもよろしくお願い致します。
拙作に目を通して頂き誠にありがとうございました。
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