【連載小説】堕肉の果て ~令和に奏でる創造の序曲(プレリュード)~
あらすじ・目次
第三部 六章
リベルタドーレス ~解放者たち~
1469.五里霧中
当のシド・リキードフォルムはそんな視線はどこ吹く風で、打ち散らかされる前の会話の続きを話し始める。
「修行や眷属化で入手したスキルって奴はねー、オリジナルとは変わって来てしまうのさ、手にした個々人の性格や特性に引っ張られてしまう感じでねー、そうやって何代も経て行くと元々の物とはまるで違った技に変化してしまうって訳なんだよー」
レイブの胆力が何とか短い相槌を打たせる。
「は、はぁ」
「うん、だからオリジナルの性質を丸々残す為にイオン化された金が必須になるんだよねー、つまり、君等が言う呪いのコインはスキルのオリジナリティを保持する為に必要不可欠な物、そうなるんだよねー」
「へ、へぇ」
「それにさっきも言った通り、善悪とコユキのスキルだけは『水影』を使っても生きているニンゲンや魔獣、それに悪魔にはコピー不可能だったからさっ! 二人のスキルがこの時代に復活する為にはその、コイン? 光影の発明が完成してくれていたお蔭だねって事だよね、これってさ、軽く奇跡なんじゃないかなぁー?」
「ほ、ほぉ、ですね」
簡潔な返事はシドの舌に滑らかさを増させる。
「只不可思議なのはレイブ君、君だけに善悪のスキルが継承されているって点なんだよねー」
「え、あ、そうなんです?」
「うん、単体のニンゲンや動物、悪魔だったら個体にスキルが伝承されるんだけどさー、こと上位の悪魔が真核を分けた場合、スキルや記憶は分かたれた魂、と言うか存在全体に等しく齎される筈なんだよねー」
「分かたれた存在? って俺とギレスラ、ペトラみたいな関係する全員にって事です?」
「ああ、善悪とコユキで実証済みなんだよねー、彼等の場合は分割された魂の元々の持ち主、ルキフェル様の記憶と不死性、それとある種のカリスマを引き継いでいたんだよー」
「そうなんですか……」
「あーアレかなー? 確か善悪のスキルもコイン一つに最高一種類位しかコピー出来なかった奴もあったもんなー! やっぱり一個キリじゃあ三者に行き渡る分が足りてないのかも知れないねー」
『『「えっ!」』』
「何? 綺麗にハモっちゃったりして?」
代表してペトラが答える。
『コインってこれまで三回吸収してるんですけどぉ……』
「マジ?」
この問いにはレイブが片手を挙げて答える。
「はい、三回きっちり死に掛けましたです、はい」
「えー? そーなのー? うーん」
言葉を途切れさせ虚空に視線を移したシドは然程時間を掛ける事無く再び口を開く。
「あー判んないなー、こんな時グソインの奴がいたら良かったんだけどなー、生憎まだ復活していないしなぁー」
お読みいただきありがとうございます。
感謝! 感激! 感動! です('v')
まだまだ文章、構成力共に拙い作品ですが、
皆様のご意見、お力をお借りすることでいつか上手に書けるようになりたいと願っています。
これからもよろしくお願い致します。
拙作に目を通して頂き誠にありがとうございました。
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